実技試験1の2 -大型自動二輪一発試験合格への道-

※この記事は以前のブログ=ベベルギアがうなるぜーW400日記ーで、2020年5月9日に公開した記事です。

二俣川での大型自動二輪一発試験受験の一回目の二話目。一話目はこちら

一人目の受験者が波状路で足をついて終わってしまった。小型の試験をはさんで二人目は完走。見た感じはそつなく走っていたので、もしかしたら合格かもしれない。次の小型の試験が始まったので、ぼくの慣らし運転の番がやってきた。

試験をイメージして安全確認から始める。バックミラーはなぜだか右しかついていない。エンジンをかけ、後方を確認してNCを前進させる。

二速に入れようとした左足が、滑って空振りする。ペダルの出幅がWより小さい。ウィンカーを右に出そうと左手の親指を操作するといきなり「ビー」とけたたましくホーンが鳴った。
Σ(;´Д`)びっくりするじゃん。どうやらウィンカーのスイッチの位置がWと違うようだ。

発着所前の直線をゆっくり通過。雨がひどい 小型の受験者の邪魔にならないように、周囲を確認しながら、第二レーンに移動。そのまま発着所へ向けて右へターン。ああ 倒す感じはこんなのね 左にウィンカーを出してまたホーンを鳴らす。やばいぞ

慣らし運転は瞬間で終了し、NCの横に立って自分の順番を待つ。間違えてホーンを鳴らしたことを思い出し、左のスイッチケースを見てみると、ホーンが中央に鎮座していた。グリップを握ってスイッチの位置を確認しようと思うがやめる。

顔を上げ、小型を受験しているお父さんの運転を見るが、これはまったく受験対策がなされていない。止まる必要のない交差点で、軒並み止まっている。ちなみに今日の小型はおそらく全員小型ATってやつだろう。スクーターしか用意されていない。

お父さんが発着所に戻り、スタンドを出してエンジンを停止させた。よし次はぼくだ。

実技試験のスタート

インターホンで呼ばれる。受験番号を言われて名前を確認される。「46サーフです」と元気よく応えると、始めてくださいというので、監視塔に右手を挙げて優等生ぽく振る舞う。周囲を確認してスタンドを右足で払う。後方を確認してシートにまたがり、右足はそのままステップへ。右しかついていないミラーを右手で直してイグニッションスイッチをONに。ニュートラルランプが緑色に点灯する。

クラッチレバーとブレーキレバーを握り、ブレーキペダルも踏んでセルボタンを押すとNCが目を覚ます。右後方を確認して右足をつき、左足でシフトペダルを踏み込み、ギヤをローに入れる。シフトペダルを2回踏むのは念のため。

右後方を確認して右ウィンカーを出し、左後ろを振り返り、右後方を確認してクラッチレバーをゆっくりとリリースすると、NCは普通の顔して動き出した。さあ、試験の始まりだ。

ウィンカーをキャンセルするタイミングをじゃっかん遅れ、ホーンを鳴らさないように意識してウィンカースイッチを押し込む。

周回路に接続するところで止まれの標識に従い停止する。左右を確認して発進。ゆるゆると速度を上げかけたところで、これは慎重すぎるとアクセルオープン。NCは力強く加速する。おお はえー 一気に顔に降り掛かってくる雨粒を受けて、あわててシールドを下ろす。

初めのカーブが近づいてきたのでポンピングブレーキで減速。軽く車体を倒してゆっくりとカーブを抜けると、前方に障害物のパイロンが第一レーンにあるのが目に入る。右後方を確認して右ウィンカーを出す。そこでホーンが 

ビーーー 

うわお やっちまった。水滴がついたシールド越しにかすむ右前の監視塔をチラ見する。

戻りのウィンカー操作を慎重に行いながら、こんなことに気を配らなければならないことを呪う。すぐに右カーブ。抜けて元気よく加速。それにしてもデジタル表示の速度計はわかりづらい。

次のカーブを抜けると発着所前直線。ここで指定速度の50キロを出すことになっている。加速しかけてアクセルをあけたが、すぐにアクセルを戻しブレーキをかけた。なんて事だ。逆走者がいる。

試験官様! 逆走です!

ぼくが走るべき発着所前直線の第一レーンを、反対方向から小型の慣らし運転をしていると思われるお姉ちゃんが、コンビニポンチョをバタバタはためかせてこちらに向かってのろのろ向かって来るのである。ぼくはこれはどうすりゃいいのよ状態で、止まる寸前の微速前進。指定速度の50キロには到底届いていないけれど、これは特別扱いしてよねと祈る。

やがてお姉ちゃんは、自信を持って微速前進を続けるぼくに、自分の間違いに気づいたのか、自身が走るべき車線に戻っていった。ぼくは加速開始。50キロに到達する訳もなく次のカーブのために減速。右に車体を倒す。

何事もなかったように試験は続く

このカーブを抜けると、右にあるスラロームに行くために第二レーンに移動、右に曲がる。そのままさらに右へ曲がり続けスラロームに侵入。ギヤは二速だ。

下見の時は広いと感じたパイロンの間隔が狭い。パイロン2個目を通過した段階で、ぼくのリズムは破綻した。「ぶつかる!」 もはや車体を倒すこともできず、ハンドルをがっちり左にきって3個目のパイロンをクリア。すぐさまハンドルを右にきるも4個目のパイロンは目の前。 「終わる」 そう思うもなんだかクリア。最後のパイロンもなんとか避けて、這う這うの体でスラローム終了(大汗)。

右に出てすぐに左後方を確認して左ウィンカー。外周路に出る。ここは一時停止。乱れた呼吸を整える。

外周路に出てカーブをひとつ曲がり左後方を確認して左ウィンカー。左にメリハリなく寄せて左折。やば なんか元気ない走り と思ってアクセルを開けたら、Wには無いレスポンスで右にはらむ。やべ はらみを利用して右後方確認からの右ウィンカー。波状路の路地へ右折。

人生初めての波状路。しかも土砂降り。尻を上げてゆっくり侵入。ブワッ ブワッ と前輪が突起物にあたるのに合わせてアクセルをふかしクラッチをつなぐ。後輪のことまでかまっていられない。

あれ? 案外簡単じゃん そう感じているうちに前後の乗り越えるタイミングが同時になったようで軽くふらついた。やばい さっさと抜けよう 少しだけスピードアップ。

波状路をクリアし、外周路を左右確認しながら左折。ドロドロドロっと加速して左折に備える。

左折してすぐ左折するとそこは一本橋の停止線。あれれ? ちょっと曲がってるかな。ここで試験官の発進の合図を待つ。ほどなくNCに取りつけられたスピーカーから 発進せい とのお言葉。よし行くぞとクラッチをリリースするも、いきなりふらついた。まだ一本橋に乗ってもいないのに!

これはここで終わる という紛れもない実感をかかえたまま、なんとか一本橋に乗る。左に傾くNC。ハンドルを左に少しきるも、もうそこは左のギリギリはじっこ。 絶対落ちる もう終わるのか俺の試験は!?

もう落ちると思った割に落ちることはなく、かといってまったく安定してるわけでもなく、右に左にグラグラ落ちそうになる。かっこ悪いんだろうなぁ かっこ悪いなぁ

奇跡的に一本橋を落ちることなく渡り終えた。助かった。すぐに信号だ。しかし以前から疑問であり、解決出来ていないことが目の前に立ちはだかった。それは、この先で右折しながら外周路に入るための右寄せはいつやるべきなのかということだ。30mの3秒前という考えではもうすでに出すべきなのだが、赤信号で右ウィンカーを出しっぱなしにすると、あたかもこの信号の交差点を右折するように見える。さらに3秒も経過するだろう。

どうすればいいかわからず、ついなんの合図も出さずに右寄せしてしまう。うわ これダメだろ そして赤信号で停止。

信号が青に変わり発進。すぐに右ウィンカーを出します。左右を確認しながら外周路を右折。すぐに左後方を確認して左ウィンカーを出す。これは次のカーブを曲がらずにまっすぐ外周路の外に出て、急制動エリアに行くためだ。ここは直進するのに左ウィンカーを出すのがポイントだ。

急制動のために加速する。指定速度は40キロ。ああ デジタルメーターはわかりづらい。念のために45キロぐらい出してパイロン通過。結構近くに見える止まるべき位置を示したパイロン。止まれるのか? と不安が頭をかすめるも、余裕を持って停止。

右後方を確認して右足をつき、左足でシフトペダルをローまで下げているとスピーカーから

「※☆△□♂~ そこを右に曲がって発着所に戻ってください」

前半が聞き取れなかったが、発着所に戻れってことは試験終了だろう。

試験結果発表

試験が終了したら技能試験窓口前で長いこと待機。11時45分ごろにようやく呼ばれる。受験番号1番の人から、次の受験日予約と今日の試験の講評をいただく。次の受験日の話をいきなりすることによって、今日はだめだったという意味のようだ。

ぼくの前の人は唯一完走していたが、残念ながら不合格だった。一本橋を6秒で渡ったらしい。突っ走ってたもんなぁ

この講評、かなり細かく丁寧にポイントを教えてくれる。ぼくの場合、スラロームが9秒、一本橋が7秒だったそうだ。どちらが苦手か訊かれスラロームと答えると、紙を出して絵を描き、スラロームの走り方を教えてくれた。

そんなポイント以前の問題の自身のスラロームに、熱い説明も半ばうつろに聞いていたが最後に、短い直線でも加速をしっかり、メリハリをつける走りをするように教えられる。なるほど 確かにトロトロ走ってはいた

だって豪雨だったじゃん!

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