チューブレス化してタイヤをセット -W650を倒立フォーク化-

身体全身でタイヤをはめていると、ビートにサンダルを食われる

今回はホイールにタイヤをはめる。その前に、スポークホイールのチューブレスキットを使ってチューブレス化していこう。

チューブレス化作業

使用するのはアウテックスのチューブレス化キット。リアホイールで使用しており施工も簡単で、やってみればわかるがこれは絶対空気が漏れるはずがないという安心の製品だ。

作業工程はリアホイールでやった時の記事を見ていただくとして、今回はその重量変化を測定してみる。

まずは作業を始める前のホイールのみの重量。

スラクストンホイールのみの重量 4.9kg

作業工程はレポートしないと言ったが、前回のリアホイールの時にはやらなかった事をやらねばならなくなった。ホイールの段差の修正だ。

リアホイールは鉄リムで一切の凸凹がなかった。今回は念願のアルミリムだが、輪の継ぎ目が結構でこぼこしていたのだ。そいつをヤスリで平らに修正していく。

アルミリムの継ぎ目の段差をなくして平らにする

チューブレス化キットの施工面はそれほど気にしなくても大丈夫だが、リムのリブとタイヤのビートが密着する部分は、念入りに修正した。チューブレス化キットの施工が良かったとしても、ここに不陸があるとエア漏れしてしまうだろう。

作業自体はリアホイールよりもリムのアールがきついことで、少々やりにくかった。気泡がいくつも入ってしまったが、感覚的には全く問題ないだろう。

チューブレス化キット完了後の重量。

チューブレス化キットを組み終えた重量 5.1kg

チューブレス化キットで200グラム増加したのがわかる。

タイヤ装着

タイヤは17インチ、120、ラジアル、という条件で探してみた。大きく心を動かされるタイヤはなかったのでリアで使っているピレリのエンジェルGTを選択した。

フロントタイヤはピレリ エンジェルGT

エンジェルのいいところは、ピレリというネームバリューに対してめちゃくちゃ安いということ。


作業を始める前に道具や材料が揃っているか確認。タイヤレバー、リムプロテクター、ビートワックス、PPバンド。全部揃っていた。

久しぶりにやるので、PPバンド方式のやり方をすっかり忘れていた。仕方なく検索して勉強する。いきなりPPバンドでタイヤを絞り、左右の人を密着させて作業をするみたいだ。やってみる。

PPバンドで左右のビートを密着させる

だめだ

とてもじゃないけど、入る気がしない。なんならタイヤレバーなんか使わないよ、と書いてある記事もあったが、きっと柔らかいタイヤなんだろう。

もう一度検索して調べ直し、片側を先にはめる方式でやってみる。

片側だったらそれほど苦労することなく入る。ここでPPバンドを使い、左右のビートを密着させる。まぁ、密着といっても全周密着するわけではない。

まあ、このやり方でも硬い。体全身を使ってタイヤをはめていく途中、ビートにサンダルを食われてしまった。

身体全身でタイヤをはめていると、ビートにサンダルを食われる

恐らくチューブレス化キットの厚み分、普通のキャストホイールに比べて不利なんだろう。最後の一投の部分にリムプロテクターがなく、しくじって、リムを傷付けながらなんとかタイヤ装着完了。

リアホイールの時にやり損なった、タイヤの軽点とバルブの位置合わせをやろうとしたが、タイヤは全く動かなかった。これもチューブレス化キットの厚みのせいだろう。どうにもならないので、軽点のことは忘れることにする。

足踏み式の空気入れで空気を入れ始めたのだが、スースー抜けて全く空気が入らない。初爆のパワーが足りないからだろう。ガソリンスタンドに持っていけばいいが、もう酒を飲んでしまっているのでそれもできない。

今日のところは諦めよう。チューブレス化キットは施工完了後、すぐにタイヤをはめて、空気を充填し、空気圧によってシールの密着を高めるよう指示されているのだが、致し方ない。

翌朝、ガソリンスタンドのコンプレッサーを借りてタイヤに空気を入れる。静かな朝の空気に響くポンポンという乾いたビートの上がる音。

0.4メガパスカルで、半日ほど与圧して完成。

タイヤを装着し終えた重量

タイヤをセットした重量 9.8kg

そして、ブレーキディスクを二枚装着した時の重量

ディスクまでセットした重量 12.6kg

比較のために、W純正ホイールでチューブあり、タイヤはダンロップK180の3分山、ブレーキディスク付きの重量

W400のフロントホイールの重量 9.9kg

これはスラクストンのホイールにディスクローターを取り付ける前の重量とほぼ同じ。2インチタイヤ径が小さくなったが、リム幅タイヤ幅が広くなったせいか、重量増となった。これは少々残念なところ。

倒立フォーク化の細かいこと -W650を倒立フォーク化-

ずいぶん進んできたW650の倒立フォーク化だが、いろいろと解決しなければならない細かいことや、すでに解決したけど触れていなかったことがあるので、今回はそのお話。まずはハンドル切れ角の調整。

ハンドルストッパーを新造する

Ninja1000のアンダーブラケットのハンドルストッパーは、Wのそれとは位置が違うため、そのままでは使えなかった。なのでハンドルストッパーを新造する。切れ角の微調整をできるように、取付穴を偏心させた円筒をM8ボルトで固定することにする。問題はその位置。

フレーム側の当たりは、ヘッドチューブ前方に扇子のような扇形の厚い鉄板が溶接されている。この扇子にハンドルストッパーが当たることによってハンドル切れ角が決まる。つまり、アンダーブラケットに取付けるハンドルストッパーの位置は、扇子の位置が決まっている以上、検討の余地はないと言える。

ところがその位置はアンダーブラケットの前後方向のほぼ中心で、ひっくり返して裏を見ると、そこにはリブが通っているのだ。ここに穴をあけるのは、かなり気が引ける・・・

中心のリブを超えて、後方のリブと中心のリブの中央が穴をあけるのにベストな位置。ところがここまで下げるとアンダーブラケット上面が下向きにスラントしているので、ハンドルストッパーの座面の大事な後方部分がなくなってしまう。

座面を確保すると、ハンドルストッパーの取付ボルトを受けるナットが中央のリブに当たる。

どうすりゃいい?

で、下した決断が、中央リブと後方リブの間の空間をアルミの塊で埋めて、そいつにタップをたてる。こうすれば、リブを痛めることなく、また、ねじ穴がリブに近くなることによって損なわれる面圧を、塊全体で受けることによって補えるからだ。

アルミ塊をエポキシ接着剤で接着した後に、穴をあけてタップをたてた。

ただ、これだとハンドルストッパーがヘッドチューブの扇子に当たる時には、ハンドルがかなり切れていることになる。そこで、この扇子の両端に、アルミブロックを取りつけることで、ハンドルストッパーの当たりを早めてやることにした。つまり扇子を広げたということだ。

ハンドルポスト

Z1000のトップブリッジを入手した時に、ハンドルポストもついていたのだが、ピンを支点にしたクランプ式で、どうにもかっこが悪かった。ヤフオクで検索して見つけたのが、CB1100用のハンドルポスト。Z1000のハンドルポストと同じく、取付の軸が12ミリなのでそのまま使える。

Z1000のトップブリッジにCB1100のハンドルポスト

こいつのいいところが、バーの位置が高く、後ろに少しオフセットしているところ。さらにカラーをいれて10ミリ高くした。カラーはブラックアルマイトのミスミによる特注品。写真には、まだそのカラーは入っていない。

メインスイッチとハンドルロック

Z1000のトップブリッジにはメインスイッチを取りつけられるようにはなっていない。これはかなり問題だが、ハンドルポストの取付ボルトを利用して、ベースとなるLアングルを固定することにした。

この部位はセキュリティにかかわるので細かくは書かないが、メインスイッチを固定する面がヘッドチューブの軸に対して、角度(今回の加工は75度でやった)がついているのが、この取付金具をつくるのを難しくさせている。

ブレーキキャリパーのラジアル方向の位置

ホイール、ブレーキディスク、フロントフォーク、ブレーキキャリパーを仮組したときに、ブレーキキャリパーがラジアル方向に5ミリ外についてしまうことがわかった。その時の記事はこちら。

ZX-6Rのディスク径は300Φ。デイトナ675Rのディスク径は310Φ。直径が10ミリ違うということは、半径は5ミリの違いだ。5ミリのカラーを入れて無事正しい位置と思っていたのに、真逆の状態に。

その後調べてわかったことが、このブレーキキャリパーはGSX-R1000に標準装備されているもの(通称スズンボ)なのだが、そのGSX-R1000のディスク径は320Φなのだ。そして、このキャリパー、ほかのブレンボの製品と比べてみると、取付部分が内側に向かって長くなっている。そこから考えられるのは、フロントフォークのキャリパー取付部分に変わりがないまま、ディスクの大径化に対応したキャリパーなのではないかということ。

まあ、その考察が正しいかどうかは別として、なんとかしなければならない。考えられる対策は下記の通り。

  • ブレーキキャリパーを別のものに替える
  • ブレーキディスクを320Φのものに替える
  • ブレーキパッドの当たり面を加工する
  • ブレーキキャリパーの取付部を5ミリ削る
  • ロントフォークのキャリパー取付部を5ミリ削る

キャリパーやディスクを替えるのは、さらに費用がかかるので避けたい。ブレーキパッドの当たり面を加工するのは手っ取り早いが、ブレーキパッドを替えるたびにやらなければならないので現実的ではない。そうなると、ブレーキキャリパーかフロントフォークのどちらかを削らなければならない。

失敗した時のことを考えると、どう考えてもブレーキキャリパーを削るのが安全だ

ということでブレーキキャリパーを5ミリ削ることにした。

フライス盤なんて無いので、当然手作業。バンドソーで4ミリほど叩き切った後、でかい鉄やすりで慎重に削る。削っていない側にスコヤをあて、ノギスを使って削り量を確認する。片側が終わったらもう片方を切断。今度は削り終わった側にワッシャーを介してスコヤをあてて、ノギスで削り量を確認。ただ、このやり方はワッシャーの製品制度が低いこともあって無理だった。なので、取付ボルト座面からの長さを元から4.7ミリ(少々の調整幅を残した)削った。

削り終えたものを睨んでみる。ふたつの取付面が平行でないのがわかる。微調整して、それらしくしてみる。

こんなんでブレンボを使う意味があるのか?

結局ブレーキキャリパー単体で削ったものは、フロントフォークに取付けてみると、あきらかにガタがあった。なので今度はフロントフォークに取付けてアクスルシャフトとキャリパーの背中の平面が垂直になるように、2本の取付ボルトを片側締め付けて、キャリパーのアライメントに変化が無いように修正を繰り返した。

これは割とうまくいったんじゃないの?