メーター交換 デイトナVELONA80 -W650化計画-

メーター取付完了

エンジンを650にしたことによって、400の2次減速比のままだとローギアードで疲れるため、注文していたフロントスプロケットが届いた。

以前、駆動系3点交換の話をした時には、フロントスプロケットが固着していて外せなかったのだが、難なく外れ、交換終了。発進直後の忙しないギアチェンジから解放された。

しかし次なる問題が発生。スピードメーターに誤差が出るようになったのだ。当たり前と言えば当たり前。では400と650ではどの部品が違うのだろう?

ご存知の通りWはフロントスプロケット部にあるスピードセンサーでスピードを測定し、メーターでそれを表示している。調べてみると、そのどちらの部品とも、400も650も同じものだった。

なぜだ? どうやって400と650の2次減速比の違いを切り替えているのだろう?

メーターに切り替えスイッチか何かあるのではないかと思い、メーターを分解してみたが、そんなものはなかった。おそらくイグナイターから何らかの信号を受けて、スピードメーターの中で切り替えているのだろう。

とはいえ、推測だけで高価なイグナイターを買えるはずもなく、いつかは替えたいと思っていたので、これを機会にメーターを替えることにした。

選んだのはデイトナのVELONA80

選んだ理由は単眼にしたかったから。一つで、スピードとタコ両方を備えていて、電気式というのは選択肢があまりない。

取りつけは、純正メーターステーを切断して利用。

純正メーターステーを切断して利用。
加工した純正メーターステーを取りつけ

このメーターをWに搭載する際の配線の組み合わせは以下の通り。

用途車体側の線メーター側の線
ACC電源茶/白
アース黒/黄
スピードパルス
タコパルス黒/青
セットボタン
セットボタン
ハイビーム赤/黒
左ウインカー
右ウインカー
ニュートラル若葉
油圧警告青/赤
スピードセンサー電源

ご覧の端末ではわかりにくいとかあるかもしれませんが、メーター側のコードは、電源から2個目のセットボタンまでの6本が電源&パルス系のグループでひとつのチューブにまとめられている。そしてハイビームから油圧警告までの5本が、車両インジケーター系のグループとして、ひとつのチューブにまとめられている。

スピードセンサーへ行く線の桃色は、スピードセンサーの電源なのでプラスと直結してあげる必要がある。それ以外は、ただつなげるだけ。

念のため、テスターでチェック。

配線をテスターでチェック

さらに仮接続して動作を確認。

仮接続して動作を確認

 

ただつなげるだけと言っても、デフォルトのギボシで繋ぐのではなく、コネクターを用意。メーターから2本のケーブルが出ているので、コネクターも6Pをふたつ。

コネクターの購入はオートイーパーツという会社。コネクターボディはもちろん、ピンもバラ売りしてくれる。そんなネット通販会社は他にもあるが、オートイーパーツは安いのでおすすめ。

選んだコネクターは、090型RSと090型RFW。種類を変えることによって、誤接続を防ぐ。届いたコネクターたち。

届いたコネクターたち

ピンの圧着の際、事前に防水のためのシリコンブッシュを通しておくのが、普通のコネクターとの違い。

圧着前のセッティング

ピンの根元を圧着。

ピンの圧着 根元

防水ブッシュごと、コードをつかむ感じ。

ピンの圧着 根元完了

ピンの中間部の圧着を終えて完了。

ピンの圧着完了

電源&パルス線のラインは全部で6本。プラスマイナスとスピードとタコのパルス。残りの2本はメーターの外部操作スイッチ用の線。今回は外部スイッチを設けないので、コネクターにはブランクのチップを挿入。

接続完了したコネクターの裏側

画像の右上部分がブランクチップ。右下は、注文したブランクチップが足りなかったので、コードの太さの栓を入れている。

説明書の通りに、スピードメーターとタコメーターの設定を施して取り付け完了。早速試運転。

イグニッションスイッチをオンにすると1度タコメーターの針が右に全開に振れるイベントありで好感触。ステップインモーターのタコメーターの針のレスポンスはちょっと残念な感じ。

スピードメーターを表示するデジタル部の文字の大きさが小さく、おじいさん的には正直見えない。

メーターに表示させられるのはオドメーター、トリップメーター1と2、マックススピード、マックス回転数、電圧である。

オドメーターの数字は操作できないので、実走行距離に合わせるためスピードメーターの設定を変更。走ると物凄い勢いで距離が進んでいく。

63000キロまで、どれだけかかるか?(苦笑)

オイル漏れ -W650化計画-

ずれてたパッキン

650になって2人乗りも楽になったんだろうと、嫁と三浦半島にタンデムツーリングに出かけた。

400だった時は、タンデムでの上り坂の苦しさったらなかった。っていうか、独り乗りだって上り坂は大変だった。

屈辱の丘と呼んでいる、上り坂がある。

二車線の国道で長い上り坂が続く途中の赤信号。追い越し車線の先頭の車の右側にWを停めた。もちろん、信号ダッシュでぶっちぎる予定。

ところが信号が青に変わり加速するも、隣の車も猛然とダッシュ。車種は日産キューブ。全く引き離せない。

まじかー キューブ以下か

常人の速度領域プラスアルファーで諦めてくれたから助かった。逃げるように、さらに速度をあげて走り去った。

そんな屈辱の丘も、今では楽々ぶっちぎり。ただ、本質的に速い車には近づかないようにしている。

これ大事

話をタンデムツーリングに戻す。

城ヶ島ぐらいまでは行くつもりだったが、あまりの暑さに横須賀にそれそのままUターン。そして、鎌倉の手前であることに気がついた。

焼けたオイルの匂いがする ・・・

頭を左に傾けてエンジンを見てみると、シリンダーヘッドの辺りがオイルまみれではないか! あまりの暑さにパッキン弾けたか?

やばい、あんまり回さずゆっくり帰ろう\(‘Д`)/

オイルはにじみ出すのではなく吹き出すようで、たまに膝に飛んでくる。

熱い

信号待ちでは吹き出したオイルがかかったエキパイから白い煙が・・・

火気厳禁!

なんとか自宅に到着。盛れだしているオイルを拭き取る。オイルはヘッドカバーとシリンダーヘッドの間から出ていたようだ。このパッキンは、傷ついていたら交換とマニュアルにあったので再使用だった。それが良くなかったのか?

でも異常に暑かったからかも。そんな思いで恐る恐る翌日もWで通勤。初めのうちはなんともなかったけれど、有料道路に出て調子よく回してみたら、オイルが漏れ出してきた・・・

会社について、やはりオイル漏れは昨日の暑さが問題ではなかったのだと胸落ちしながらエンジンを見ていると、吐血するようにヘッドカバーの隙間からオイルがドピュッと吹き出した。

エンジンを止めているのに、こんなことって起きる?

それはWの最後の脈動のようだった。

後日注文していたヘッドカバーのパッキンを交換しようとヘッドカバーを開けてみた。

うわっ、パッキンゆがんでついてる・・・

ずれてたパッキン

その時、この前嫁といったタンデムツーリングの時の会話を思い出した。

「ねえ 自分でエンジンとかいじって、壊れたりしないか心配じゃないの?」

「全然大丈夫だよ 他人に任せてる方が心配だよ」

大したことなかった自分にがっかり

でもねー、パッキンがゆがんでいたところは、多分ヘッドカバーを外す際のとっかかりのためだと思うんだけど、パッキンの接合面が奥まった所にあるんだよね きちんとはまってるか、確認しづらくて

まぁ、言い訳だけど

液体パッキンでホールドして組み立て、無事にオイル漏れは止まった。

650エンジン搭載で気づいた2点 -W650化計画-

操作を軽くしたCRキャブレター

アクセルが中開度で、バババババとなるのはハザーテーションと言うらしい。思っていた通り燃料が濃い時に発生する現象だそうだ。

中開度におけるセッティング変更なので、ジェットニードルを注文。一気に3番手太くした。

セッティングの参考にしているのは、ビトーR&Dの、CRキャブレターオーナーズマニュアルだ。この本は本当に基本的なことしか書かれていないので、ちょっと物足りないのだが、分解図等もあるので、CR乗りなら必ず持っていたい。


セッティングの細かいところは、ホームページやブログで、CRキャブレターのセッティングが公開されているので、そこで勉強した。

中開度が濃いのだから下だって濃いだろうと、ついでにスロージェットも注文。こちらは一番手だけ薄くした。下が元のセッティングと変更したセッティングの表。

エアスクリュースロージェットジェットニードルクリップ段数メインジェット
3/45251793125
15051823125

アクセルを中間まで開けなくても十分走れるので、ジェットニードルたちが届いていないがWを乗り続ける。そこで気づいたこと。

アクセルが重い

あんなでかいものを2個も(4気筒は大変だ)動かしているのだから、重くて当たり前かもしれないが、なにせ重い。一番重く感じるのは、角を曲がる時だ。

曲がり角が近づいてきた、ブレーキング、フロントフォークが沈む。フロントホークが縮んだ事により上がった旋回性を利用して一気にバイクを倒しこむ

すぐさまブレーキをリリースし、倒れていくバイクを受け止めるようにアクセルを開ける。バイクは倒れるのをやめ、旋回していく。

この倒れ込むバイクをアクセルで止めることが、アクセルが重すぎてできない。倒れ込むスピードとアクセルを開ける量とタイミングはとても重要だ。

微妙なコントロールができないことによって、角を曲がるときにバイクを倒せない。バイクを倒せないってストレス・・・ これはもう絶対何とかしないと。

解決策として見出したのが、ファクトリー豆しばさんのPEEK樹脂製リンクロッドと純正より弱いバネを使ったサブリターンスプリング。

この二つはアクセルの重いCRキャブレターに劇的な変化をもたらすという。早速注文だ。

数日後、商品到着。

リンクロッドとスプリングが届きました

届いたリンクロッドは、シンプルで小さな樹脂製の部品だった。小さな割に複雑な機構を備えた純正のリンクロッドと比べると、あっけないほどに、ただのプラスチック片だった。ただ、こいつがすごい滑るやつらしい。

純正リンクロッド

これは純正リンクロッド。リンクレバーが垂れないぐらいの摩擦力を持っている。

PEEK樹脂製リンクロッド

これがPEEK樹脂製リンクロッド。リンクレバーは重力に逆らわず、下に下がる。ちなみにCRキャブレターオーナーズマニュアルでは、リンクロッドではなく、リンクアーム。

スプリング比較

スプリングは左が純正、右が豆しば製の低レート。

二つの部品を装着してみた。

軽い。 確かに軽い。劇的に変わったと言える。

ただ、もう少し軽くなってほしい。片道40キロの通勤は、アクセルもブレーキもクラッチも、少しでも軽くなってくれないと、おじいちゃんにとっては苦行なのだ。

もう一つ気になったのが全体的なギアの低さ

W400とW650分2次減速比が違う。おそらくW400は力のなさを補うためにローギヤードになっているのだろう。

今は、W650のエンジンにW400の2次減速比となっているおかげで、加速がめちゃめちゃいい。

信号が青になった、発進! バーバーバーバーバー あっという間に5速。

加速がめちゃめちゃいいっていうか、無駄な加速力。2次減速比を調整しなくては。

リアのスプロケットをXAMのアルミスプロケットにしているので、調整はフロントスプロケットで。現在の15Tからふたつあげての17Tへ。これも注文。

これで2次減速比は、最終型のW650とほぼ同じになる。

エアホースと初乗り -W650化計画-

朝日をバッグにCRキャブレターとW650エンジン

CRキャブレター搭載にあたって解決しなければならない問題が、負圧の取り出しだ。インテークマニホールドにはすでに負圧取り出し用のニップルが存在しているのだが、細い上にいまいち位置がよくない。

ということで、新しい負圧取り出し口を作る。

ちなみに負圧が何に使われているかというと、一つは燃料コックの開閉、もう一つは排気マニホールドに新鮮な空気を送り込み、未燃焼ガスの再燃焼を促す装置のバルブを開閉だ。

負圧の取り出し口なんて簡単に見つかると思ったのに、これがなかなか見つからず、結構苦労した。そしてまた特殊なタップの手持ちが増えた。

インテークマニホールド加工中

新しい負圧の取り出し口は、両方のマニホールドとも内側に45度傾いた位置に取りつけ、すぐに10時の分岐管で合流分岐し、それぞれの目的地へ向かう。

合流させずに片方が燃料コック片方が開閉バルブへつなげても良かったのだが、それぞれに負圧差があったらなんだか嫌だし、インテークマニホールドが繋がっているのはなんだかいいらしいという情報もあったので十字分岐にした

この負圧ホースは、取り出し口の新設を含め、取り回しも大変だったが、まだ問題がある。未燃焼ガス再燃焼装置のホースが、新造したキャブレターハンガーによって経路を塞がれてしまったのだ。しかも純正ではこの部分、金属パイプ。

この金属パイプを短く切り詰めてホースで繋げば終わりなのだが、耐熱耐油でこの太さが無い。頼みのミスミにすら無い。毎夜毎夜ネットを検索し続け、ようやく見つけたのが、4輪のレース用の燃料ホース。

こいつをつけてみると、キャブレターハンガーをよけるために、ちょっとはみ出てきて、ムダにかっこいい(笑)

左側にはみだした2次エア供給ホース

エンジン点火

ついに650となった(BEETのボアアップキットで733らしいが)我がWのエンジンを始動する。緊張の一瞬

キュルキュルキュル

かからんか?

キュルキュルキュル 少しアクセルを開く

ブバーン

おお かかった

ドドドドドド

割りと静かだ

リモートアジャスターで調整すると、アイドリングもしてくれてる

早速、国道へ試走に行こう

国道までの細い道は、まったく問題なかった。力が400とは段違いだ。別のバイクになってしまった。

右折しながら国道に出て、アクセルをじょじょに開け、力強い加速を楽しむ。アクセル回度が半分ぐらいになったところで

ババババババッ

と、点火と失火を繰り返すような感じになり、回転が上がらなくなった。だめだ やはりパワーフィルターのセッティングで純正エアクリーナーボックスでは濃すぎるのだろう。

とりあえず今日はここまで

セル&キルスイッチのモディファイ -W650化計画-

スイッチのモディファイ完了

ハイスロにしたので、セル&キルスイッチが必要になった。ハンドルのスペースに余裕がまるでないので、できる限り薄いスイッチにしたい。よく使われているOW型も候補に上がったが、選んだのはTR用のスイッチ。

とは言っても、ヤフオクで安いやつを買ったので、本当にTR用なのかはわからない。ホンダも同じようなスイッチだし。気になって画像を検索してみたら、確かにこれはTR用のようだ。

落札後数日して届いたスイッチは、PCのモニターで見たままの劣化具合だった。これをどうするかと言うと・・・

1.全体再塗装

2.配線をW400のものに取り替え

3.セルのピクトグラムを消してSTARTの文字を書く

三つ目をやる理由は、絵より文字の方がコックピット感が高まるから。以前同僚のSRの、ハンドル周りに異様なかっこよさを覚えたのは、おそらくそのスイッチのデザインが原因だと思う。

また、昔のZのハンドルスイッチがリプロダクトされているのだが、これがめちゃめちゃかっこいい。スイッチがスイッチらしく、スイッチなのだ。男はスイッチが好きなのだ。

目指すのはこれ↓


そのスイッチの横に書かれた英語。それはもう戦闘機のコックピット。この世界観を是非とも再現したい。

解体作業

配線をw400のものに取り替えるので、まずは接点構成を確認する。確認したらバラバラにしていく。セルスイッチのボタンの外し方がわからない。

観察する

観察は大事だ。そして、組み立てた人の最後の一手を想像する。初めて見た機械を分解するのには、観察力と想像力が必要だ。

文字の堀込み

セルスイッチの上のSTARTの文字はルーターで堀込み、色を入れることにする。まずは鉛筆で下書き。ルーターで掘るよりも断然簡単なはずだが、きれいな字が書けずに何度か書き直す。

鉛筆で下書き

ルーターで本番。老眼鏡と、それにクリップで取り付けられる双眼ルーペを装着し、手持ちのダイヤモンドビットの一番細いやつを使って文字を彫る。どうなることか不安だったが、案外きれいに掘れた。

文字の掘りこみ完了

配線の接続

w400の配線を古いスイッチから新しい(こっちも古いが)スイッチに半田付けする。ブレーキスイッチの線も右スイッチを経由していたが、スイッチケースが小さくなったから、経由せず直接メインハーネスへ行ってもらう。

電線は小さなケースのスペースの中にきちんと収まるように形を整え、長さを揃えておく。右がTRのもので、左がそれを模したWの配線。

配線の長さ、形を整える

塗装

つや消しにするか、艶ありにするか、迷った上でつや消しを選択。スプレーを吹く。うーん、何かちょっと違う。今吹いたのが水性であるにもかかわらず、その上から油性艶ありスプレーを吹く。

つや消しからのつや有り

文字に黄色のペンキを入れる。

文字にペンキを入れる

日に焼けて白っぽくなってしまっているスイッチは、塗装しても、擦れて禿げてしまうだろう。染み込めーと念じながら赤マッキーで塗る。

完成

文字が若干太い気はするが、おおむねイメージ通りにできた。

スイッチのレストア完了

後日談になるが、赤いセルスイッチが目立つので、だめを承知で黒スプレーを吹いた。

ハイスロとリモートアジャスター -W650化計画-

すっかり短くなったリモートアジャスター

ハイスロットルを装着

エアクリーナーボックスとの接続部も完成したCRキャブレターだが、純正アクセルワイヤーが使えなくなった。それが最大の理由でもあるけれど、ハンドル周りをかっこよくしたいので、ハイスロットルを投入する。

ハイスロと言えばアクティブでしょ。ということでHPを物色。アクティブには3種類のハイスロがあった。ハンドルのスペースに余裕がまったくないので、薄いやつにしたい。そうするとTYPE2か3になる。見た目の好みはTYPE2だが、これはスロットルのインナーパイプをはずすのがちょっとめんどくさそうなのでTYPE3かなぁ

とアクティブのHPをうろうろしていると、EVO2という別のハイスロを発見。これはインナーパイプとワイヤーを巻き取るブラケットを分解できるという優れモノ。分解できるのがどうして優れているかと言うと、グリップをはずすことなく、ブラケットだけ交換することで、ハイスロ度(キャブの開度とスロットルの開度の比率)を変えられるのだ。

これいいなぁ

ちょっと予算オーバーだけどこれにしよう

数日後、送られてきたハイスロを開梱。おおっ かっこいい♪

さらに数日後の休日に取付作業開始。ところが、なぜだかアウターワイヤーをスロットルホルダーに固定する金具が無いことに気づく。

初めから無いのか? それとも無くしたのか?

しっかり確認しなかったことを猛烈に後悔するも、たいした部品ではないので、アルミフラットバーで作成。ちょうどいいのがあってよかった。

アクティブのハイスロ EVO2

今までつけていなかったが、アルミバーエンドも装着。

アクティブのハイスロ EVO2

セル&キルスイッチも新しくしたが、この話は次回にでも。

リモートアジャスターを装着

さて、スロットルワイヤーレバーを二つのキャブレターボディーの中央に移設したことによって,アイドルアジャストスクリューを操作できなくなってしまった。

そこで四連ボディで使われているリモートアイドルアジャストスクリューを購入。装着してみると思った通り長い。短くしよう。

リモートアジャスターの元の長さ

保護チューブを縮めて観察してみると、フレキシブルな部分はワイヤーだ。ワイヤーとつまみは、つまみから出たアルミのスリーブにワイヤーを差し込み、スリーブをカシメることによって接続されている。

このカシメを1度解放し、短く切り詰めたワイヤーを再度カシメればいいだろう。

作業開始

カシメは四方向から圧縮されているので、四つの角の対角をプライヤーで繰り返し挟むことによって、カシメを解放する作戦に出た。

まったく解放されそうもない

手が痛くなってきたので、この作戦は中止。スリーブをラジアル方向にハンマーで叩き潰すことによってスリーブの厚みを薄くし、スリーブの直径を大きくする「薄肉大経化作戦」に出る。

この作戦はまんまと成功し、スリーブとワイヤーに隙間ができ始めた。ワイヤーの素線を1本、プライヤーでつまんで引っ張ってみる。抜けた。

次々と素線を抜いていき、1層目が抜き終わり2層目へ。2層目は1層目とは逆方向にツイストされている。なるほどなるほど、これを何層も繰り返すことによって、柔軟性がありながらも自身は捻れないワイヤーとなるのね。

2層目を抜いているうちにようやく隙間ができて、ワイヤーの残りが一体ではずれた。

カシメ部分解放完了

短く調整したワイヤーの先端を差し込んでみたが当然入らないのでドリルで広げる。元々使われていたチューブも使うつもりだったが、カシメる部分を露出させるために縮めなければいけないのだが、縮めきれそうもない。他の方法にしよう。

とりあえずビニルテープで巻いておくことにしてカシメることに。カシメには電気工事の仕事で使う、圧着ペンチを使用。こいつは、締めている途中の任意のところでリリースできるので、ちょうどいいカシメ具合にできる。

圧着ペンチでカシメ

できあがった短いリモートアジャスター

すっかり短くなったリモートアジャスター

CRキャブレターに装着。ビニルテープはそのうち収縮チューブでやり直そう。

ビニルテープで仮ながら完成

CRキャブレターを搭載 -W650化計画-

CRキャブレター搭載

無事にスロットルポジションセンサーを取りつけたのだが、更に難しい問題がある。エアクリーナーをどうするかだ。

CRキャブレターはエンジン側に長さ3センチぐらいのインテークマニホールドがついている。こいつのおかげで、キャブレターの位置が純正よりも後ろにずれるので、エアクリーナーボックスとの接続シロがないのだ。

パワーフィルターにしてエアクリーナーボックスを使わない方法も考えられる。パワーフィルターって雨の時どうなの? 検索してみる。

どうやら雨に濡れるとまずいらしい。基本、Wを濡らしたくないので、雨の日には乗らないが、雨が突然降ってきたら前に進めないのは非常に困る。

パワーフィルターにカバーなんてのもあるらしいが、パワーフィルターの良さがスポイルされるのもどうかと。ということで、散々(言葉にすると簡単だが、本当に散々)悩んだ結果、純正エアクリーナーボックスを使うことに決めた。

接続方法の考察

WにCRキャブレターを取りつけてみる。キャブレター後部が、エアクリーナーボックスに触れている。エアクリーナーボックスから出っぱっている短いダクトを切れば、接続シロは生まれそうだ。これは切ってしまおう。

ただ おかしい・・・

キャブレターとエアクリーナーボックスに縦のずれ

キャブレターとエアクリーナーのダクトに縦のずれがある。これは本来中心揃えのはず。このエンジンとCRキャブレターはセットでヤフオクで入手したものだ。インシュレーターがキャブレターの重さで変形したのだろう。

キャブレターを持ち上げて正しい位置にしてみるが、その位置を保持するのには、そこそこの力がいる。これから作るエアクリーナーボックスとの接続部で、この重さを保持することはできそうもない。ハンガーを作らなければならないだろう。

この接続部に求める機能は、エアクリーナーボックスをはずさなくてもキャブレターが外れること。

これについて散々考えた。 もうほんと散々。 出した結論はこうだ。

1.ファンネルをつけて、エアクリーナーボックスまで差し込む

2.ファンネルとエアクリーナーボックスをゴムの膜でつなげる

1は簡単だ。ただファンネルをつけるだけ。用意したのキタコのビッグファンネル。

2のゴムの膜の柔軟性で、ファンネルをエアクリーナーボックス内に引き込み、キャブレターをインシュレーターから引き抜く隙間をつくることによって、エアクリーナーボックスを外さずにキャブレターを外せるようにする。

ゴムの成形が難しい。というか型を作るのがめんどくさいしコストがかかる。なんかいいものはないかなぁと調べていると発見。ハケで塗るようにゴムが成形できるらしい。早速注文。

接続部の作成

まず、下に垂れているキャブレターを保持するハンガーを作成した。材料は15mm幅で厚みが2mmのアルミのフラットバー。コの字型に曲げたフラットバーをメインチューブにかけて、左右のキャブレターボディを連結するバーの固定ボルトにともじめしている。

キャブレターハンガー

この状態でキャブレターとエアクリーナーボックスの位置関係をマーキングしてから、キャブレターとエアクリーナーボックスを取り外し、作業は室内に移る。

ハケで塗ればいいと言っても、受け側の型は必要なので裏の型を作る。方法は、エアクリーナーにバックアップの新聞をぎゅうぎゅう詰めて、その上に粘土で接続部の内側となる型を形作る。粘土の段階で、ファンネルを所定の位置にセットしておく。

接続部となるゴムと、プラスチックであるエアクリーナーボックスの接着力は不明なので、接着力が高まるように、エアクリーナーボックスに穴をいくつもあけた。ゴムは、その穴を通して内外でつながるので、しっかりと接続されるだろう。

タケフレックスBRUSH塗布前

ハケで塗れるゴムとは、竹林化学工業のタケフレックスBRUSH

という製品。超柔軟で高伸縮らしい。しかも難燃性。耐油性の記述はないが、ここは勝負。着色はNRカラーでとされており、持っていたはずなのに探しても見つからない。ええい と油性黒ペンキを投入する(非推奨)

デジタル重量計で軽量して主剤と硬化剤を混ぜる。かなり臭い。泡をヒートガンで軽く飛ばしてから、エアクリーナーボックスにペタペタと塗る。立ち上がりはひと塗りでは厚みができないので数回施工。

タケフレックスBRUSH塗布完了

一日経ってからエアクリーナーボックスに詰めた新聞と粘土を取り出す。タケフレックスBRUSHでエアクリーナーボックスにつながったファンネルは自由に動く・・・ はずだったけど、エアクリーナーボックスに差し込むようにすると、内壁にぶつかってしまい移動量が少ない。ファンネルを短くしておくべきだったがもうどうしようもない。

車体に搭載

WにCRキャブレターを取りつけた。順はキャブレターを先につけてからエアクリーナーボックス。思った通り、接続部の移動量の少なさから、逆順ではつけられそうもない。いつか、この接続部を再度つくる日が来た時には、ファンネルを短くすることとしよう。

キャブレターとエアクリーナーボックス接続完了

スロットルポジションセンサー装着 -W650化計画-

スロットルポジションセンサーon CR

半完成したスロットルポジションセンサーブラケットに、スロットルポジションセンサーを取りつけていく。

考慮すべき点はふたつ

1.スロットルバルブの開度とスロットルポジションセンサーの開度の適正化

2.スロットルバルブシャフトの先端をスロットルポジションセンサーへ連結できるように加工する

開度の考察

スロットルポジションセンサーの開度を調べてみると、全閉から全開まで128度だった。スロットルポジションセンサーは可変抵抗なので、その抵抗値をテスターで調べてみる。

黄黒間 全閉0.248kΩ 全開5.33kΩ

黄青間 全閉5.11kΩ 全開0.381kΩ

これをふたつの抵抗の分圧の計算式

Vout=R2×(R1+R2)×Vcc

で作ったエクセルファイルがtps_kaido.xlsx

いちばん右の列は、スロットルポジションセンサーの黄色黒の端子間の電圧を表していて、これはサービスマニュアルで調整すべき電圧になっている。その数値は

全閉 0.9~1.1V

全開 4.06~4.26V

先ほどのエクセルファイルを見ていただくとわかるが、上記数値になる黄黒間電圧の背景を黄色にしてある。この電圧の範囲のスロットルポジションセンサー開度は、

全閉 19~23度

全開 110~115度

この範囲になるようにスロットルポジションセンサーとスロットルバルブシャフトを連結すればよいということだ。Minで87度 Maxで96度だ。

ここで、CRのスロットルバルブシャフトの回転角を調べてみる。残念ながらMinの87度よりも小さい83度だった。しかたないので、全開側をサービスマニュアルの指定した数値にあわせることにしよう。つまり、アクセル全開時にスロットルポジションセンサーは110度になるようにすればいい。そうなると全閉時は110-83=27度となる。

スロットルポジションセンサーを内側から見ると、スロットルポジションセンサーの全閉は水平を0度として、反時計まわりに83度の位置となっている。ここから27度いった110度が今回調整すべき全閉時のスロットルポジションセンサーのポジションだ。(偶然だが数値が全開時の設定をすべき数値と同じでまぎわらしい)

これでよしと加工を始めると大変なことになる。スロットルポジションセンサーとスロットルバルブシャフトは、小さな連結パーツで連結されていて、そのパーツの表裏の突起が90度ねじれている。よって、スロットルバルブシャフトの先端に加工すべきキー溝は、水平から時計回りに20度とすればよい。

連結部の加工

まず、スロットルバルブシャフトの長さを決める。純正キャブレターのスロットルバルブシャフトは、スロットルポジションセンサーの座面から0.8ミリ出ているので、これと同じようにスロットルバルブシャフトを切断する。

続いて先端にキー溝を加工していく。分度器を使って水平から20度の線をけがく。スロットルバルブシャフトをキャブレターから取り外して、サンダーで荒加工してから、ルーターで仕上げる。完全な家内制手工業。

分度器でけがく

キー溝ができたら、スロットルバルブシャフトの先端を直径6ミリになるようにグラインダーで削る。旋盤なんて無い。

加工が完成したスロットルバルブシャフトをキャブレターに組みつけた。スロットルポジションセンサーの取付部の近影。

キー溝完成

連結パーツを取りつけたところ。

連結パーツ取りつけ

スロットルポジションセンサーを取りつけたところ。

スロットルポジションセンサー装着

問題なく取りついたので、ブラケットを仕上げる。軽いバフ仕上げ。

スロットルポジションセンサーブラケット

本組みする際は、スロットルバルブシャフトの外部露出部にあるオイルシールとブラケットの当たり面に耐熱パッキンを塗布。

耐熱シール塗布

本装着されたスロットルポジションセンサー。ブラケットもいい感じ。

スロットルポジションセンサー装着完了

取りつけられた状態で抵抗値を確認。

TPS装着後 抵抗測定

この数値はおそらく黄青間の抵抗値を測っている。全閉時の値で、当初の予定通りの値となっている。スロットルポジションセンサーの取付穴が長穴になっているので、微調整はそれで行っている。

スロットルポジションセンサーの話はこれでおしまい。次からはCRキャブレターをWにのせていく。

スロットルバルブシャフトの加工 -W650化計画-

スロットルシャフトを仮組みしてみる

スロットルポジションセンサーを取りつけようとしている話の続き。

丸棒の加工

ミスミに注文していた12Φの2017丸棒が届いた。まずは一緒に頼んだM4.5のタップが本当に合っているかを確認しよう。CRキャブレターのスロットルシャフトに切られているネジ穴に、届いたタップをねじ込んでみる。

進まない・・・

あぁ 違うのかぁ だとしたらこれはミリ系じゃないなぁ

インチ系の規格を調べてみると、それらしいサイズを発見。しかしそのサイズには2種類のピッチが存在する。 どっちだ? わからんぞ

ノギスで10ピッチ分の長さを測り10で割ってみると、2種類のピッチの片方とほぼ符号。ミスミに注文だ。(前回の記事でこの写真をのせていたけど、これを使ってピッチを割り出した)

CRキャブのスロットルリンク固定ビス

数日後

届いたタップを試してみるも、やはり入らない。 あぁぁ もう一方か おかしいなぁ 使えないタップばかり増えていく中、みたびタップを注文する。

数日後

届いたタップを試してみる。 あぁぁぁ 入んないじゃん! すっげぇ特別なネジを使っているのか? 普通の使ってくれよ! 途方に暮れながら、Webでネジの規格を検索する。しかし、それらしいものは見つからない。

ここで頭を切り替えて、スロットルリンクの固定ビスを新しく作ることにする。このビスは頭のでっぱりが無く、マイナスドライバー用の溝が切られている。今まで入手したタップの中で、UNC No8 の32山でいくことにした。既製のネジで、この状態に削り出せそうなビスを探して注文する。

ネジが届く前にスロットルシャフトの加工を始めよう。物としては大したことない。丸棒に穴を4つあけて、その内3つにタップを切り、さらにその内2つに皿穴加工するだけだ。穴位置はそれぞれの役割で決定する。

精度が必要なのは、左ボディのスロットルリンク用の穴だ。これはスロットルワイヤーレバーと対になって、スロットルシャフトのスラスト方向の移動を抑制している。この構造は、スロットルの重さに直結してこないか?

( ̄▽ ̄;) スラストベアリング入れた方がいいんじゃん?

JWCADで図面を書いた。これを元に加工を始めよう!

JWCADで描いた図面を下敷きに、加工前の丸棒と純正スロットルバルブシャフト 

まずは丸棒を適当な長さに切断。続いて治具の作成。20mmの角パイプを2本、丸棒を挟むようにしてフラットバーで連結。金属のホットドッグみたいな状態。このホットドッグごと加工していけば、穴は一直線になるという手筈。

CRキャブレターのスロットルシャフト

しかし1個目の穴から思いっきり芯ずれ^^; 丸棒は1m買ったので、あと2回はチャンスあり。気を取り直して2本目を切り出す。

直径12mmの丸棒に穴をあける

思ったより難しい。ドリルのキリが細くてしなるから、どうしても材から逃げてしまう。キリが逃げないように強制しながら穴あけ作業。すでに精度という言葉から遠く離れて・・・

なんとか穴あけとタップ立てを終了。終わってみれば、まあそこそこの出来。スロットルワイヤーレバーのピンを、万力を使って圧入する。(簡単に書いてるけど、ピンを圧入する穴のサイズは、徐々に広げて適正サイズを見出した)

CRキャブ スロットルレバーのピンを圧入

新スロットルシャフトを仮組み

シャフトの加工が終わって数日後に、頼んでいたネジが届いたので加工。下が完成したネジの写真で、一番左のやつがオリジナルのネジ。それ以外が今回の製作品だが、長さが違ってできた。自分の適当さに嫌気を感じつつも大した問題では無し。

左=オリジナルネジ 中=新造ネジ(長) 右=新造ネジ(短)

スロットルポジションセンサーとの接続部はまだ加工できていないが、半完成のスロットルシャフトを使って仮組みしてみた。まったく問題は無し。

スロットルシャフトを仮組みしてみる

スロットルポジションセンサーブラケットの製作

キャブレターボディ右側面に、スロットルポジションセンサーを取りつけるのに使えるのは、スロットルワイヤーブラケットを固定するビスが考えられる。というか、新造しないかぎりこれしかない。スロットルワイヤーブラケットは、キャブレターボディ後部にM6のボルト1本と、回り止めの突起によって固定されている。

このボルト1本でスロットルポジションセンサーのブラケットを固定するには、少々スロットルバルブシャフトからボルトまでが遠い感は否めないが、いたしかたない。

このボルトの座面と、スロットルバルブシャフトの右端(オイルシール)までの段差が6mmなので、6mm厚のアルミ板をベースとし、さらにもう一枚のアルミ板を重ねて、スロットルバルブシャフトまで延ばし、スロットルポジションセンサーを取りつけることにする。

やはりミスミで注文した6mm厚の2017を加工して作ったブラケットがこれ。仕上げはまだ。通しているスロットルバルブシャフトは、純正のものを仮にいれている。

スロットルバルブシャフト出口端面にあわせるように、スロットルポジションセンサーブラケットを製作

これから、スロットルバルブシャフトと、スロットルポジションセンサーの連結部分の加工をする。

つづく

CRにスロットルポジションセンサーをつけたい -W650化計画-

CRキャブレターをオーバーホール

この記事から、ベベルギアがうなるぜ on Lap 2 独自の記事の始まりです。

マフラーの他にもうひとつあるそのまま戻せないもの。それはキャブレター。

キャブレターはエンジンと合わせて手に入れたCRを使用する。ただし大きな問題がふたつ。そのひとつがスロットルポジションセンサーだ。

スロットルポジションセンサーとは、スロットルの開度を検出するもので、その開度に合わせて点火時期を調整するらしい。開側で固定しておけばいいという情報もあるが、スロットル開度による点火時期の調整効果は絶大だという情報もある。

どうせだったらつけよう。しかし、CRにはスロットルポジションセンサーを取りつけることなど考えられていない。CRキャブレターのセッティング情報が豊富なファクトリー豆しばさんは、キャブボディを加工してスロットルポジションセンサーを取りつけている。しかし目の前にあるCRは、その部分がスロットルレバー(ワイヤーをかけるところ)なのだ。

W400純正キャブレターのスロットルポジションセンサーは、スロットルバルブのシャフトの右側に取りつけられている。シャフト端部は頭部がマイナスのねじの頭にあるような溝が掘られていて、スロットルポジションセンサーも同様な形状になっている。両者をつなぐのは、両面を凸状としたジョイントパーツだ。

スロットルポジションセンサーは上下2点で固定されており、取付穴は長穴になっていて、抵抗値を調整できるようになっている。そして、スロットルシャフトの端部にしかつかず、左側だと逆転してしまうため右側にしかつかない。中身は可変抵抗なので、逆回転ではだめなのだ。

CRの右側にスロットルポジションセンサーをつけるためには、スロットルレバーを移動する必要がある。CRは右ボディも左ボディも、基本的には同じもののようで、左のボディにワイヤーブラケットを移動することができる。スロットルレバーを左ボディの右側に移動できればよいのでは? スロットルレバーが4連ボディーと同様にキャブレターの中央にあるということだ。

CRキャブレターをオーバーホール

実際に左ボディにワイヤーブラケットを移動して、キャブレターをエンジンに取付けてみた。ワイヤーの取り回し的な問題は無い。ノーマルキャブレターのワイヤーブラケットと比較してみると、アウターワイヤーを受け止める部分の角度が立っているので、ノーマルワイヤーでは無理が出てくるのかもしれない。ワイヤーはスロットルごと交換とすることにしよう。

ここでじっくりとCRを観察。

スロットルレバーは、スロットルシャフトに圧入されたピンで固定されている。右ボディからピンの相対的な位置を左ボディ側に移してあげればいいはずだ。そう考えて測ってみると、そこにはすでに別の穴が。しかも、あけたい穴に半分かかるぐらい。

CRキャブのスロットルレバーはピンで固定されている

この穴を使うとワイヤーブラケットとスロットルレバーに3ミリぐらいのオフセットができてしまう。それはまずいだろ

スロットルシャフトをひっくり返したらどうだろうとやってみる。そんなの普通絶対できないと思うだろうが、このスロットルシャフトには、なんだかいっぱい固定用のネジ穴加工がされていて、なんとかなりそうに思えるのだ。

ちなみにスロットルシャフトに取りつけられるものは、左から、左ボディのスロットルバルブレバー、リターンスプリングレバー、右ボディのスロットルバルブレバー、スロットルレバーだ。スロットルレバーはピンの圧入で、他はM4ぐらいのネジが切られている。

残念ながら、ひっくり返してもだめだった。

作ろう

ざっくばらんに言ってしまえば、アルミの棒に穴加工するだけだ。スロットルバルブのリンクを固定する部分の穴は、皿加工をする必要があるが、アジャストスクリューとロックナットで調整するから、それほどの精度は必要ないだろう。

それぞれの穴の角度のずれだけを注意すればいいはずだ。それはなんらかの治具を作ればいいだろう。

ということでアルミの棒を買うことに。

昔は近くのアルミ屋さんを探して買っていたけど、今はネットで簡単に買える。個人の取引も簡単なミスミで直径12mmの2017の丸棒を注文。いっしょにスロットルバルブリンクのアジャストスクリューのタップも注文。 これはなんだか特別なサイズらしく、ノギスで測ってM4.5を注文した。(これは間違いなのでご注意を)

CRキャブのスロットルリンク固定ビス

つづく