チューブレス化してタイヤをセット -W650を倒立フォーク化-

身体全身でタイヤをはめていると、ビートにサンダルを食われる

今回はホイールにタイヤをはめる。その前に、スポークホイールのチューブレスキットを使ってチューブレス化していこう。

チューブレス化作業

使用するのはアウテックスのチューブレス化キット。リアホイールで使用しており施工も簡単で、やってみればわかるがこれは絶対空気が漏れるはずがないという安心の製品だ。

作業工程はリアホイールでやった時の記事を見ていただくとして、今回はその重量変化を測定してみる。

まずは作業を始める前のホイールのみの重量。

スラクストンホイールのみの重量 4.9kg

作業工程はレポートしないと言ったが、前回のリアホイールの時にはやらなかった事をやらねばならなくなった。ホイールの段差の修正だ。

リアホイールは鉄リムで一切の凸凹がなかった。今回は念願のアルミリムだが、輪の継ぎ目が結構でこぼこしていたのだ。そいつをヤスリで平らに修正していく。

アルミリムの継ぎ目の段差をなくして平らにする

チューブレス化キットの施工面はそれほど気にしなくても大丈夫だが、リムのリブとタイヤのビートが密着する部分は、念入りに修正した。チューブレス化キットの施工が良かったとしても、ここに不陸があるとエア漏れしてしまうだろう。

作業自体はリアホイールよりもリムのアールがきついことで、少々やりにくかった。気泡がいくつも入ってしまったが、感覚的には全く問題ないだろう。

チューブレス化キット完了後の重量。

チューブレス化キットを組み終えた重量 5.1kg

チューブレス化キットで200グラム増加したのがわかる。

タイヤ装着

タイヤは17インチ、120、ラジアル、という条件で探してみた。大きく心を動かされるタイヤはなかったのでリアで使っているピレリのエンジェルGTを選択した。

フロントタイヤはピレリ エンジェルGT

エンジェルのいいところは、ピレリというネームバリューに対してめちゃくちゃ安いということ。


作業を始める前に道具や材料が揃っているか確認。タイヤレバー、リムプロテクター、ビートワックス、PPバンド。全部揃っていた。

久しぶりにやるので、PPバンド方式のやり方をすっかり忘れていた。仕方なく検索して勉強する。いきなりPPバンドでタイヤを絞り、左右の人を密着させて作業をするみたいだ。やってみる。

PPバンドで左右のビートを密着させる

だめだ

とてもじゃないけど、入る気がしない。なんならタイヤレバーなんか使わないよ、と書いてある記事もあったが、きっと柔らかいタイヤなんだろう。

もう一度検索して調べ直し、片側を先にはめる方式でやってみる。

片側だったらそれほど苦労することなく入る。ここでPPバンドを使い、左右のビートを密着させる。まぁ、密着といっても全周密着するわけではない。

まあ、このやり方でも硬い。体全身を使ってタイヤをはめていく途中、ビートにサンダルを食われてしまった。

身体全身でタイヤをはめていると、ビートにサンダルを食われる

恐らくチューブレス化キットの厚み分、普通のキャストホイールに比べて不利なんだろう。最後の一投の部分にリムプロテクターがなく、しくじって、リムを傷付けながらなんとかタイヤ装着完了。

リアホイールの時にやり損なった、タイヤの軽点とバルブの位置合わせをやろうとしたが、タイヤは全く動かなかった。これもチューブレス化キットの厚みのせいだろう。どうにもならないので、軽点のことは忘れることにする。

足踏み式の空気入れで空気を入れ始めたのだが、スースー抜けて全く空気が入らない。初爆のパワーが足りないからだろう。ガソリンスタンドに持っていけばいいが、もう酒を飲んでしまっているのでそれもできない。

今日のところは諦めよう。チューブレス化キットは施工完了後、すぐにタイヤをはめて、空気を充填し、空気圧によってシールの密着を高めるよう指示されているのだが、致し方ない。

翌朝、ガソリンスタンドのコンプレッサーを借りてタイヤに空気を入れる。静かな朝の空気に響くポンポンという乾いたビートの上がる音。

0.4メガパスカルで、半日ほど与圧して完成。

タイヤを装着し終えた重量

タイヤをセットした重量 9.8kg

そして、ブレーキディスクを二枚装着した時の重量

ディスクまでセットした重量 12.6kg

比較のために、W純正ホイールでチューブあり、タイヤはダンロップK180の3分山、ブレーキディスク付きの重量

W400のフロントホイールの重量 9.9kg

これはスラクストンのホイールにディスクローターを取り付ける前の重量とほぼ同じ。2インチタイヤ径が小さくなったが、リム幅タイヤ幅が広くなったせいか、重量増となった。これは少々残念なところ。

アクスルシャフトの大径化対策その2 -W650を倒立フォーク化-

ディスクもキャリパーもブレンボ!

ZX-6Rのフロントフォークを使うことによって、スラクストンのホイールベアリングを、Φ20からΦ25へ変更する話の続き。前の話はこちら

注文していたベアリングやカラーが届いた。

大径化対応のオイルシール、ベアリング、厚みを補うカラー

そろそろ作業にかかろうかと思うのだが、どんなことに注意したらいいか、念のため確認してみよう。

ネットで検索してみた。

意外なことがわかった。何十年か前にもやったことがあるが、その時知っていたか、いささか怪しい。どういうことかというと、片側のベアリングの位置は、左右のベアリングの間にあるディスタンスカラーで決定するということだ。

ベアリングなんて、ホイールに止まる部分があり、そこまで押し込んで位置が成立するものだと思ってた。

では、ディスタンスカラーで片側のベアリングの位置が決まる構造だと、なにを注意しなければならないか? ディスタンスカラーで位置が決まる側のベアリングは、アウターレースとインナーレースの両方を押して圧入しなければならないということだ。

ベアリングはディスタンスカラーまで到達し接触する。ベアリングはスラスト方向にミクロレベル(?)の遊びがあり、当然正しい位置はその遊びの中心だ。だが、アウターレースだけ押して圧入していると、遊びの中心を通り過ぎて「アウターレースの外側寄り – ボール – インナーレースの内側寄り」という接触ラインができあがる。そこには、不必要な摩擦が生じることになるということだ。

アウターレースの外径にあうソケットのこまを探せばいいと思っていたがそうはいかないことがわかったので、ベアリングの外径より少し小さい外径で、内径より少し大きい内径のドーナツ状の板を、厚めのワッシャを加工してつくった。

アウターレースとインナーレースを同時に押せる厚いワッシャー

ベアリング圧入

まずは固定側のベアリングを圧入する。圧入に使うのはM12の全ねじボルト。

M12全ねじボルトを使って、ベアリングを圧入する

こちら側のベアリングは、ホイールの壁に当たるまで入れるだけなので気を使うことはなし。続いてそのベアリングを固定するためにスナップリングをはめるのだが、アクスルシャフトが太くなることによって変更したベアリングは、元のベアリングより3ミリ薄い。これは、中のボールが小さくなるから当然のこと。

左:純正ベアリング 右:大径化ベアリング

その不足した厚みを補う特注のカラーを入れる。

不足したベアリングの厚みを補うカラーを挿入

これはもちろんミスミさん。カラーを押さえるようにスナップリングをはめる。きちんと溝に入ったか、しっかり確認する。

スナップリングをはめ終えたらホイールをひっくり返し、ディスタンスカラーを入れる。これももちろんミスミさん。下の写真は外側のカラーとディスタンスカラー。外側のカラーは無電解ニッケルメッキで、ディスタンスカラーは処理無しとした。

外カラーとディスタンスカラー

そしてもう一方のベアリングをセットし、この作業のために加工したワッシャをあてがって、圧入開始。

手ごたえを感じてやめる

圧入用のボルトをばらして中をのぞくと、ディスタンスカラーが斜めになって止まっている。やばいやばい すぐにやめてよかった。アクスルシャフトを差し込んで、斜めになったディスタンスカラーをまっすぐに直す。再度全ねじボルトをセットして、最後まで圧入する。

ベアリングを入れ終わったら、オイルシールも同様に全ねじボルトを使用して圧入した。

ベアリングとオイルシールの圧入完了

キャリパーとディスクの確認

アクスルシャフトの大径化への対策が完成したので、ようやくフロントフォークにタイヤを装着できるようになった。ここで確認しておきたいのが、キャリパーとディスクの関係。ディスクが、キャリパーの溝の中にキャリパーに触れることのない位置にあるか。これはキャリパーのアキシャル方向の位置。

また、ディスクの正しい位置にブレーキパッドがあるか。ラジアル方向の位置も重要だ。早速組み立ててみる。

ディスクもキャリパーもブレンボ!

おさらいで書いておくが、各部品の流用元はこうなっている。

フロントフォーク ZX-6R(2007)

フロントホイール スラクストン(水冷モデル)

ブレーキキャリパー GSX-R1000(2005)

ブレーキディスク デイトナ675R(2014)

ブレーキディスクはデイトナ675R用として出品されていたが、パーツリストを見る限りスラクストンと同じ部品。ちなみにディスク自体にオフセットは無く、まったいら。アキシャル方向は、これだけの多メーカーの組み合わせながら、ほとんどキャリパーの中心にディスクがきている。

キャリパーとディスクのアキシャル方向の位置は問題なし

想定外だったのがラジアル方向。ディスク径はZX-6Rが300Φでスラクストンが310Φ。なので、キャリパーにカラーかませれば解決。と思っていたのに、ブレーキパッドがディスクからはみ出ている・・・ 測ってみると、きっちり5ミリ。

ブレーキディスクとブレーキパッドの位置があっていない

これは痛い。送料含めて49000円で買ったブレンボキャリパーが使えないなんて。

どうすりゃいい?

アクスルシャフトの大径化対策 -W650を倒立フォーク化-

中から出てきたディスタンスカラー

スラクストンのホイールはアクスルシャフト径がΦ20だが、ZX-6RはΦ25だからなんとかしなければならない。いちばんの問題はディスタンスカラー(左右のホイールベアリングの間のカラー)。これの最大径がどれほどにできるのかということ。 現状のディスタンスカラーがピチピチの状態だと、いくらベアリングの内径をΦ25にできたって意味が無い。そういう意味では、ZX-6Rのフロントフォークにしたのは、かなり一か八かだったのかもしれない。

ベアリングの取外しとディスタンスカラー

ベアリングリムーバーでベアリングをはずす。

ベアリングリムーバーを使ってベアリングを外す

片側のホイールベアリングは、その中心側の面はホイールそのものにあたって位置が決まり、外側にはスナップリングで位置決めがされる。

ホイールベアリングを押さえているスナップリング

つまりスナップリングを外さないとベアリングも外れないのだが、オイルシールがあるとそのスナップリングが見えない。このスナップリングに気づかずに、ベアリングが外れないよと、そこそこ苦労してしまった。

ホイールに出てきたカラーはアルミの肉厚のものだった。

ディスタンスカラーは肉厚のアルミ製

ホイール側の内径を測定すると30.5ミリ。遊びを考えると、外径は30ミリ。

ホイールの中

はたして厚み2.5ミリで、アクスルシャフトの締め付けトルクに耐えるのだろうか? 計算してみよう。

ボルトナットを締め付けた時に、その間に挟まれているものにかかる力は軸力というらしい。

軸力F=T / kd

T:締付けトルク

k:トルク係数(座面の状態やピッチで変わる 通常は0.15~0.2)

d:ボルト径(m)

締付けトルクはZRX1100のデータを利用して145N。トルク係数は条件的に厳しい数値になる方を選択して0.15。ボルト径は0.025で計算すると

軸力F=38666.7

となる。この力に耐えるカラーを作らなければならない。計算してみよう。

圧縮強度 σ = P / A

P:外力

A:断面積(m2)

外力は上で計算した軸力Fなので38666.7。断面積はカラーの外径0.03で内径は0.25で計算すると

圧縮強度 σ = 122549408

となる。計算をメートル単位で行っているのでミリ単位にする。

122549408 / (1000 * 1000) = 122.549408

となる。安全率を1.6とすれば、

122.549408 * 1.6 ≒ 196

となる。引っ張り強度196N/mm2以上の材料でつくれば問題ないとわかった。

アルミだと調質次第になるので、S45Cで作ることにした。

※計算及びその計算に至る考え方には間違いがあるかもしれませんので、参考程度にしてください。

外カラーとオイルシール

外カラーの長さは、ZX-6Rのアクスルシャフトに挟まれるものの長さから導き出す。ちなみにその長さはパーツリストを見れば書いてあるのでわかる。まことにありがたい。外カラー32+ベアリング12+ディスタンスカラー115+ベアリング12+外カラー32で、合計165ミリ。この数字からΦ25化に対応したベアリングの厚み9×2+81=99を引いた66を2で割った、33ミリとなる。

このカラーも、S45Cとした。表面仕上げは耐摩耗性が高いとのことから、電解ニッケルメッキとしてみた。

オイルシールは、当初外径/内径を42/25で検索してしまい、あるあるなんて思っていたが、25では直にアクスルシャフトだった( ̄▽ ̄;) 外径/内径 42/32で検索するもなかなか見つからず焦ったが、じゃっかんの妥協がありながらも発見。ヨカッタヨカッタ

これらをまとめて、いつものミスミさんに注文した。

スラクストンホイールを入手 -W650を倒立フォーク化-

スラクストンのフロントホイール

2年前にスイングアームをZRX1100に換えた時の総費用は30万を超えたので、去年はなにもせず(できず)じっとしていた。しかしフロントタイヤにヒビがはいってきている。溝もだいぶ浅くなってきたし、そろそろフロント周りの改造を始めたい。

フロント周りの改造プランはこうだ。

  1. 倒立フォーク
  2. ラジアルマウントのダブルディスクブレーキ
  3. アルミリムの18インチスポークホイール

倒立フォークは車重から考えると、ZX-10Rあたりが候補となる。ラジアルマウントのブレーキは、アキシャル方向の調整ができないので、ホイールとのマッチングがどうなるのか不安なところだ。

ホイールはヤフオクでの現実的な流通状態から言って、トライアンフの一択になるだろう。ここでまず悩む。現在出品されている使えそうなトライアンフのスポークホイールは3点ある。それは、

  • 2万円台の18インチ(スチールのシングルディスク)
  • 3万台の円18インチ(スチールのダブルディスク)
  • 3万円台の17インチ(アルミのダブルディスク)

スチールの2本は、アルミリムに変更するために、さらに3万円以上の出費となる。そうなると初めからアルミの3本目がよいのだが、これは17インチ。できたらフロントの方が大径という状態を維持したいところ。

さんざん悩んだが、エキシルのラインナップの中で、18インチは2.15が最幅広ということから、17インチ仕方なしということで、3本目のアルミのホイールにすることにした。ウェブ上のパーツリスト(便利だよね)で調べるとベアリングの外径/内径は42/20。仮にアクスルシャフトがΦ25のフォークを選んでも、対応するベアリングは存在した。ディスクとラジアルマウントキャリパーとの位置を合わせられるのかはまだ曖昧だが、とりあえず前に進もうと、このホイールを落札した。

届いた荷物

段ボールにいれられ、届いたホイール

おおッ(*’▽’*)

スラクストンのフロントホイール

想像以上にキレイなホイールだった。そして最大の驚きは・・・

軽い!

現在のリアホイールは、ZRX1100のスイングアームをいれた時に同時にいれた、ボンネビルT120のもの。まだ鉄リムのモデルのものだ。これがめっぽう重い! 下手に持ち上げると腰を痛めんばかりに重かった(タイヤ装着前ですら)。一方こいつは、片手でわしづかみでひょいと持てる。これはフロント周りの改造が終わったら、引き続きリアホイールのアルミ化が急務だ。

ZRX1100のスイングアームがついた

リア周りと駆動系完成

W用のチェーンカバーを取り付けるステーの加工が終わったので、スイングアームを本付けする。

今回の改造のきっかけでもあり、メインテーマであるこのZRX1100のスイングアーム。ピボットシャフトを締め付けた時の感慨はひとしお。

ZRX1100のスイングアームがついたW650
ZRX1100のスイングアームがついた

あこがれのエキセントリックカラー

あこがれのエキセントリックカラー

届いたアクスルシャフトのカラー。

注文していた、アクスルシャフトのカラーが到着

見えないけれど、チェーンラインを揃えるためにスプロケットキャリアとホイールの間に0.8ミリのシムを入れている。

左側のアクスルシャフトカラー

キャリパーサポート側はこんな感じ。

キャリパーサポートをはさんだ二つのカラー

駆動系の組み立て

フロントスプロケットは、サンスターの5ミリオフセット520コンバート。Wに合うオフセットスプロケットは、これしか見つからなかった。よってチェーンは520。選んだのはEKチェーンのNXリングシールチェーン 520ZVX3。

このチェーンにした理由は、接続がスクリュージョイントタイプだったから。こいつはチェーンカシメ工具が必要ない。前回自分でチェーンを交換した時に、チェーンをカシメるのにえらい苦労したので、2度とやりたくないと思っていたのだ。スクリュージョイントなら超簡単。

その部品はこれら

スクリュージョイントタイプのチェーン

ピンが入ったプレートでチェーンをつないだら、反対のプレートをはめてからナットをかける。

スクリュージョイントタイプのチェーン圧入中

そのナットを締めていくと、プレートがピンに圧入されていく。

スクリュージョイントタイプのチェーン 圧入中

プレートの圧入が終わったら、圧入のために存在したネジ部分を折るために、このぐらいまでナットをかける。

スクリュージョイントタイプのチェーン 圧入後 ピン折り準備

そのナットをもぎっとやって、ネジを折る。ここは荒い(笑) で完成。

スクリュージョイントタイプのチェーン 完成

リアスプロケットはザムの特注品。特注と言っても、標準品より5000円ぐらい高い程度。ちなみにザムはフロントスプロケットも特注してくれる。純正流用、チェーンライン変更、チェーンサイズコンバートなどをしている者にとっては神。

簡易車庫を購入

ここまで作業を進めてきて、雨で濡らしたくない気持ちが最高潮に高まり、ドッペルギャンガーの簡易車庫を買ってしまった。

組み立ては簡単。のはずだったが、右と左の概念が逆ってしまって、そこそこやられた。バイクの右面と建物の右面は違うので、間違いなきよう組み立ててください。

固定はコンクリートの土間にアンカーボルトで固定。W3/8を4本。これで台風でも安心。

テント型車庫の固定ボルト
テント型車庫の固定ボルト

畳んだ状態はこんな感じ。こじんまりになるので、主張してこなくて好感触。

ドッペルギャンガーのテント型車庫 畳んだ状態

バイク格納時はこんな感じ。

ドッペルギャンガーのテント型車庫 格納状態

勝負してMサイズを買った。Lはでかい。庭が狭くなるのでいやだった。さっぱりしてる我がWだから大丈夫だと思ったが、ミラーがきびしい。バーエンドミラーにしなくてはならないかも。

Mサイズは売り切れか? 下のリンクはLサイズ


フレーム交換とチューブレス化

フレームの比較

エンジンの組み立てについてつらつらと話してきたが、クランクケースを組み立てた段階でフレームに載せている。話はそこまで戻る。

フレームの交換

エンジンを載せるためにフレームを交換する。家の中で邪魔だったフレームがようやく外に出た。

庭に出てきたフレーム
艶消し 美しいトップチューブ

目指していた美しいシートレール

つや消し シートレール

もはや前後の足回りとフレームだけになっていたW400をさらにぱらす。リア周りは問題なくバラせたが、フロントのアクスルシャフトが固くて全然緩まない。エンジンが載っていないせいで、力をかけると倒れそうになる。無理はできないのでインパクトでやってみたが、それでも緩まない。

あきらめよう

センタースタンドを支点にウィリー状態でフロント周りをステムごとごっそり抜き取る。あとでこの逆をやるかと思うとちょっとげんなりする。

完バラできたので、新旧の比較。

フレームの比較

シートレールがスッキリしているのと、タンデムステップのステーが短くなっている。

タンデムステップバーの長さ比較

組み立てをスムーズにするために仮スタンドを作った。針金でアンダーチューブに固定する。センタースタンドもひょんなことから解放されないように針金で固定した。

仮スタンド

フレームをぶっ倒すことは杞憂に終わり、無事フロント周りが取り付いた。フレームに合わせて、つや消しブラックで仕上げた、トップブリッジ。

つや消しトップブリッジ

ここまで来たところでクランクケースを閉じただけのエンジンを搭載。クランクケースを閉じただけと言っても結構重い。

この日は雨が降り出しそうだったので、タープを張って作業。

ここから数日天気が悪いので、腰下の両側のカバーを塞ぐまで作業を進めた。

スイングアームの仮付け

天候が回復した週末。エンジンの組み立てよりも、リアアクスルシャフトのカラーの注文を先行させるために、スイングアームを取り付けた。

ZRX1100のスイングアームが取り付いたW650。

仮組みスイングアーム

ボンネビルT120のホイールを取り付ける。チェーンは520にコンバート。520へのコンバートはフレームとチェーンのクリアランスを大きくするという目的もあるが、そもそもW650用のオフセットスプロケットが520しか存在しない。

チェーンカバーを取り付けるためのステーが今にもチェーンに干渉しそう。ここは要加工だ。

チェーンカバーのステーに当たりそうなチェーン

リムとチェーンのクリアランスで考えるとタイヤ幅は160が上限のようだ。

ホイールとのクリアランス測定
チェーンラインに問題なし

チェーンラインは問題ないようなので、リアアクスルシャフトのカラーは、机上の計算通りのものを注文することとする。購入先はいつものようにミスミ。前から何度も言ってるけど、すごい便利なサイト。カラーなどを好みのサイズで作ってくれる。

リアタイヤの選定

一応我がWは、ストリートトラッカーとかカフェトラッカーを目指しているので、タイヤのパターンは、あの特徴的な平行四辺形のブロックパターンがベスト。

幅は旋回性とかは無視して見た目重視。できる限り太い160が理想。

見落としがちなスピードレンジは、180km/hであるS。これはW650の標準装着タイヤのスピードレンジがSのため、二輪部品量販店でこれより低いスピードレンジのタイヤの交換を断られてしまうからだ。トラッカーの定番、ダンロップのK180には替えてもらえない。

こういった条件で探してみると、まず平行四辺形ブロックパターンは全くない。仕方ないので、ニュアンスが近いパターンのオフ車用のタイヤの中から探す。なかなかいいのがいくつか見つかったが、そのどれもサイズのラインナップが150、その上が170となっている。

160には魅力的なパターンのタイヤがない。

いや、本当はある。ドカティスクランブラーに使われているダイヤが、160でパターンもかっこいいのだ。けれども、これがいつ見ても欠品中。

毎夜毎夜悩みに悩んで、結局選んだタイヤが、ピレリANGEL ST

ロードタイヤじゃん!

今回はパターンではなくタイヤ幅重視。タイヤは太いほどかっこいい!

チューブレス化

チューブレスのタイヤを選んだということもあるが、アルミから幅広鉄リムに代わり、少しでもホイール系を軽量化するべく、チューブレス化することにした。

選んだのはアウテックスのチューブレスキット。なぜだか、ボンネビルT120用は、他のモデルと比べて1割ほど安かった。ラッキー♪

作業のスタートはリムの下地調整だが、ヤフオクで手に入れたこのホイール、腐食もない、塗料の剥がれもない、製造の継ぎ目もない状態。説明書の通りの洗浄作業のみで下地処理は終了。

マイペットでホイール洗浄
チューブレスキット 施工前

続いてニップルの頭にテープを貼っていく。このホイールは32本スポークだから、一般的なホイールより11%ほど作業が速い。だから1割安いのかも(ウソ)

つぎにこのチューブレスキットの肝である粘着テープの貼り付け。テープは柔らかく透明。ずれないようにガイドラインを引く。

テープ貼り前のガイドライン

空気が入らないように張る必要があるのだが、全く難しいことはなかった。空気なんて入る気がしない。これはエア漏れなんかしない。テープが透明なので、それがはっきりとわかる。

チューブレスキット 耐熱両面シールテープ作業中
チューブレスキット 耐熱両面シールテープ

最後に保護テープを貼って作業終了。

チューブレスキット完成

このチューブレスキット、作業後は速やかにタイヤを装着して空気を充填することによって、テープの密着を高める必要があるとのこと。このままタイヤ装着へと作業はうつる。

タイヤを自分で入れるために用意しておいたのが、タイヤレバー、リムプロテクター、ビートワックス、空気入れ、そしてPPバンド。PPバンドはタイヤを絞って保持することでタイヤ交換が簡単にできるらしい。詳しくは「PPバンド タイヤ交換」で検索を。

簡単にできたと言えばできたのだが、結構インナーマッスルを使う。特にこの日は昼にカヤックで海に出たので、体力的には条件が悪かった。

さらにリムプロテクターがタイヤに引き込まれて、タイヤの中に入ってしまい、それを取り出すのに相当苦労し、終わった時はヘロヘロだった。

今回用意した足踏み式の空気入れは800kpaまで入れられる高圧タイプ。これで400kpaまで入れて一晩放置。翌朝空気圧をチェックして下がっていないことを確認。200kpaまで落としてチューブレス化は完成した。

タイヤバランス作業

ボンネビルT120のホイール  -WにZRXのスイングアーム-

ZRX100スイングアームにボンネビルT120ホイール

フレームの加工を始める直前、ヤフオクでトライアンフボンネビルT120の新車取り外しホイールを発見した。リム幅は4.25で希望通り。本当は18インチが欲しいのだが18インチにはあまり幅の広いものがないんで17インチでも仕方ないだろう。

既にエストレアのハブを入手しているが、これからスポークとリムを購入していくことを考えると、このホイールはかなりお買い得だ。

ただ問題がある。理想の丁数のスプロケットが売っているのかがわからない? リアタイヤのワイド化に伴って、フロントスプロケットもオフセットしたものを手に入れなければならない。あわせて捜索のネット検索を夜な夜な行う。

結局わかったのは、ボンネビルT120のスプロケットは、どこにも売っていないということ。その代わりというのも変だがザムがスプロケットの特注製作をやっているということだ。

ザム 神・・・

対してフロントスプロケットはW用でオフセットの付いているものは一つしかないことがわかった。残念ながら、望んでいるオフセット量の7ミリに対して5ミリなのと、チェーンサイズが520コンバートになってしまうなのが気にかからなくもない。

W用でなくても、スプラインが同じものがあるとの情報を「続…Z1000J」という、Wの改造に非常に参考になるブログに書いてあったが、現在は流通していないようで見つけることができなかった。ということは、現存するフロントスプロケットを使い、チェーンラインは5ミリオフセットで520にコンバートするの一択だ。(フロントもザムで特注という選択肢もあるが)


となるとリアスプロケットはザムに特注するのも決定。なので丁数は理想のものを得られるので、ボンネビルT120のホイールで問題ないということだ。ただ、トライアンフは左がブレーキディスク、右がチェーンと、日本車の逆。トライアンフのホイールの流用が許されたとしても、回転方向が逆って、車検で突っ込まれたりしないのだろうかちょっと不安。

でもそこは目をそむけて入札からの落札

到着したホイールを持つ。 重い・・・ 

幅が広いとは、こんなにも重くなるのか?

でもきれい いい買い物をしたね。

フレームにスイングアーム、ホイールを仮組みしてみる。

ZRX1100スイングアームにボンネビルT120のホイール

やべ かっこいい

ワイドなリム

ワイド感半端ねー

後日、ふと思い当たることがあって、ホイールに磁石をつけてみた。

ピタッ!

うわっ てっちんかよ・・・

まあ、アルミリムの車検問題から解放されるからいっか・・・

このホイールにつく純正のブレーキディスクの直径は255ミリらしい。手持ちのリアブレーキキャリパーは、ZRX1100用で、ディスク径は250ミリだ。5ミリって干渉するよね? 適合する250ミリのディスクを探す。

PCDと内径に合うもの。夜な夜な検索するが無い。あるかもしれないが見つけられない。となると、純正ディスクを手に入れて、外周を5ミリ、いや半径的に言えば2.5ミリ削るしかない。

ということでこれもヤフオクで落札。ホイールを買ったのと同じ出品者さんからだ。

届いたディスクをホイールにつけてみる。おそるおそるZRX1100のブレーキキャリパーをあてがってみる。

ムリ

早々にスポークにぶちあたっている。スポークホイールに対向ピストンキャリパーは無理か。ていうかスポークのハブ側が外すぎる! かっこいいけど

ここからキャリパー探しが始まる。条件は下記の通り

  1. 255ミリのディスク径
  2. キャリパーはスイングアームの下
  3. 片押しキャリパー
  4. リアアクスル径20ミリ

ディスク255ミリより大きいと、ゼファーの270ミリというのがある。半径的には5ミリぐらいの違いだから、なんとかなるんじゃね? とも思うが、キャリパーがスイングアームの上になるからダメ。この、スイングアームの下の片押しという条件をクリアするのはなかなか無い。どれもキャリパーはスイングアームの上なのだ。

スイングアームの下にあった方がやりそうでかっこいいじゃんと思う。この条件に限りなく近かったのがZX-10だった。もうこれしか見つけられなかった。ディスク径は250ミリだが、そこはなんとかするしかない。

ということでこれもヤフオクで落札。

届いたキャリパーをおそるおそるあてがってみる。

早々ではないけれど、スポークと干渉する。ただしちょっと削ればなんとかなりそう(笑)