突然のトラブルとつぶれた電極の謎 -エンジンから異音-

パワーフィルター化もフロントフォークのオーバーホールも完了し、迎えた社内の二輪部による春ツーリング当日。集合場所は関越自動車道の下り高坂サービスエリア。圏央道に乗るべく、国道134号を西へWを走らせていた。

茅ヶ崎海岸インターチェンジのランプウェイに乗りかけたところで、ETCのインジケーターランプが点灯していないことに気づく。やばいやばい 路肩に寄せてエンジンを止めた。

財布をポケットから引きずり出し、ETCカードを探す。 あれ? 無い まじか、他の何に入れたんだ? 会社のETCカードならある。これを入れるのもありだが、あとの処理がめんどくさいぞぉ。もしかして入ってるかと思い、シートを外してカードリーダーの蓋を開けた。 あれ? 入ってる

もう一度抜き差ししてイグニッションスイッチをONにしてみるも、ランプは点灯しない。そう言われてみると、電装ボックスを新造して以来、初めてETCの動きを確認したのだった。つまり、あれ以来動いていない。

まずはヒューズを確認してみた。 めっちゃ固いヒューズホルダーで、ヒューズが抜けない。これじゃあ、わかんねえじゃん! ちょっとイライラがつのる。朝日に透かしてみると、ヒューズのウェイブが確認できた。オーケー問題無い。

ならばアースか? アースはZRXのタンク流用のために新造したタンク取付金物(半完成)の取付ボルトに、単独でとめられている。これを、USB電源たちのアースと共締めにしてみた。もちろんUSB電源は作動確認済みだ。

ところが、やはりランプは点灯しない。 さあ困った。 ETC無しでツーリングか。初めに高速から降りる予定がスマートインターだったはず。だめだ。

カードリーダーにささっているコネクターを確認する。 きちんとささっている。 というか、これは抜けない? 電源取り出しのための線の途中にコネクターがあったので抜き差ししてみる。 おっ ランプが点灯した。 

時計を見ると15分ロスしていた。こりゃ完全に遅刻だ。だが、どうせインカムの同期に手間取って、1時間は出発しないのが、うちの二輪部の伝統。慌てることは無い。15分ロスったとLINEを入れて発進した。

茅ヶ崎ジャンクションを左へ圏央道に入る。なんとなくエンジンの回転に雑味を感じる。それと寒い。今日は夏日になるとのことだが、晴天の朝は放射冷却で冷えるとのことで、12度ぐらいしかない。アクセルを握る右手の力も、あまり元気じゃない。

シリンダーヘッドカバーの裏に潜りこまさんばかりに膝を締める。段違いになっている内回りの影から逃げるように走行車線に移り、いやいやながらアクセルを開けて加速が始まったその時だった。

ばすーーー!

本当にそうだったか定かでは無いが、記憶での印象はそんな音とともにエンジンが止まった。すかさずクラッチを握る。

やっちまった・・・

初めに思ったのは、ベベルシャフトのスナップリングの断裂。そのせいで停止したカムシャフト。燃焼室に突き出したままのバルブにぶち当たるピストン。なぜそんな心配をするかはこちら

惰性で路肩を走らせる。ほんの少しだけの上り坂の重力を受けて早々にWが止まった。えっ? なんとエンジンは動いていた。ただ、「キン キン」と金属音が聞こえた。(これも確かに聴いた気がしている)

エンジンが動いているということは、ベベルシャフトのスナップリングは無事ということだ。試しにアクセルを吹かしてみる。

バボパスンッ バボバボパスンッ

かなりの不整脈だが、回転はあがる。そろーりそろーりクラッチをつないで走り出した。幸い出口がすぐそこだ。

パスンパスン言わせながら、なんとか高速を降りて、歩道にWを止めて観察する。見た目はなんともない。二輪部のグループLINEに、現状を伝える。去年の春ツーリングでは転倒し、今年はみんなに会うことすらできなかった。俺のツーリングは15キロで終わった。帰りがあるから30キロだけど。

途中、このパスンパスンはキャブレターの同調狂ったのかなと思い、CRのトップキャップを外して確認してみたが、そんな様子は無かった。では点火系の不具合か?

下道を15キロ、裏道をよってつないで、ようやく家にたどり着いた。家には、今日から作業に入る外壁塗装業者さんが来ていた。よろしくお願いしますとか挨拶をしている俺を見て、嫁がびっくりしていた。

業者さんに2階の窓周りのコーキングを日曜日にやらせてくれ(彼らが言うには、ペンキで十分だとのことだが、せっかく足場もあるのでやっておこうと)と伝えると、仕上がりに影響するから先にやってくれとのこと。

う~む ツーリングがコーキングかい(´・ω・`)

これから故障の原因を探り出して、秩父に向かわなければ、と思っていたのだがそうはいかなかった。いや、むしろWが、遊んでる場合じゃないぞ、家の事やれ。と、自ら故障したとか。春の青い空の下、せっせとコーキングをしたのであった。

3時過ぎにコーキング作業を終えて、Wのプラグを外してみた。2番は異常ない。1番を外してみる。

おおっ 

外側の電極がつぶれ、中心電極に接触しそうになっているではないか。これって、ピストンが当たったっていうことか?

いや 当たるわけないだろ  つづく

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