リアホイールをアルミ化したい! その4

アルミリム化したホイール単体重量 6.8㎏

リアホイールのリムをアルミ化する話の続き。初めの話はこちら

チューブレス化

スポークが組み上がり、これからチューブレス化の作業。その前に重量確認。

アルミリム化したホイール単体重量 6.8㎏

6.8キロだ。鉄リムとは1.1キロ違う。リムそのものの重さの差と同じなので、スポークとニップルによる重さの変化はなかったということだ。

作業を始める前に説明書をしっかり読む。今までこの作業は2回やったことがあるが説明書を読むのは大切だ。とここで大変なことを知らされる。ニップルの頭が極端に出ている場合は削って平らにしろとなっている。

DACHIのニップルの頭は、結構膨らんでいる。ニップルはリムに斜めに締め込まれているので今更頭を均等に削ることはできない。作業の初めから終わりまで一貫した見通しを立てるというのはとても大切なことだ。今回は見なかったことにしよう。

リムの内側をパーツクリーナーで清掃したあと、マジックリンなどのアルカリ洗剤で拭けばとなっている。家にあるのはバスマジックリンだけなのでそれを使う。

バスマジックリン

清掃が終わったら両面テープを貼り込んでいくのだが、リムが冷えているとテープの付きが悪いということでヒートガンで温める。今は秋の終わり。リムは冷たい。

接着力アップのためにヒートガンでリムを温める

やはりニップルが出っぱっていると、両面テープがしわになり貼りづらい。特に貼り始めはよりどころがなく全くうまくいかなかった。

ニップルが出っ張っていると、貼り始めはうまくいかない

両面テープは長めにあるので、1コマ目は切り捨てるつもりでやった方がイライラしないで済むかもしれないし、実際そうした。

ニップルが出っ張っているので、テープにしわが出る

両面テープを貼り終えたらその上から保護テープを貼るのだが、この作業もやはりニップルの頭が出っ張っているのでやりにくかった。いつかフロントホイールのスポークもステンレス化する時には事前にニップルの頭の加工してからやろうと思う。

保護テープ完成

タイヤをはめる

とうとうここまで来てしまった。ここまでやってきた作業の間、なんだかずっと気が重いままだったのはこのタイヤをはめるという作業があったからだ。

自分でタイヤをはめると、タイヤレバーでリムを傷つけそうになるし(実際傷つけたことあるし)、タイヤレバーでタイヤを傷つけそうになるし、なかなかはまらなくてあせるし、タイヤの中にリムプロテクターが入っちゃって出せなくなるし、タイヤにスリッパはさまってとれなくなるし・・・

身体全身でタイヤをはめていると、ビートにサンダルを食われる

Wのタイヤを2度はめたことがあるが、いい思い出はない。

今日こそすんなりはめたいから、予習しておこう。「PPバンド タイヤ交換」で検索して勉強する。人によっては、タイヤレバーを使わなくても入ったみたいなことが書いてある。当然そんな経験は俺にはない。

前回挫折したが、両ビートを一気に入れるやり方をワンちゃんやってみよう。PPバンドで8か所絞る。

PPバンドで八方を締める

忘れちゃならない軽点を確認するが、黄色い丸は無く、赤い丸しかなかった。なんだっけこれは? 調べると、高点となっていたので、振れ取りでいちばん低くなっていたところと合わせる。

さて、今日は新しい武器も用意してある。まずはタイヤレバー。今まで2本でやってきたが、3本あると楽になる気がしたのと、長い柄のもので、ぐいっとはめてやろうという算段。

今回使った道具たち

もうひとつはビートワックス。たいして使わないだろうと小さいものを使っていたが、この先も数回はやるだろうと、大きなものを購入した。

そのビートワックスをビートに塗る。今まで使っていたやつは、やや粉っぽい固まりになって塗りづらかったが、こいつは固めのグリスみたいな感じで塗りやすい。

PPバンドで縛ったタイヤをホイールにはめようとする。ところがまったく入る気配がない。

どうすりゃいいんだ?

忘れてしまったが、前回はここであきらめて、片側ずついれたのかもしれない。

まあ、それぐらいタイヤって硬いのよ

そんなはずはないと、ちょっと本気を出して押し込んでみると、半分ホイールにかかった。

よし、ここでかかった側のビートをしっかりとリム底にポジションさせて、そのまま手だけで入らないかやってみた。残念ながら無理だった。

はやる心を抑えて、リムプロテクターを3か所セットする。

リムにはまっていない部分の左端を、新しいタイヤレバーであおってみる。 すんなり入る

まあ、一発目はね

右端をあおる。 入る。

問題はここからだよね

残り12センチぐらいのはまってないビートとリムの隙間にタイヤレバーをグリグリ差し入れ、ゆっくりあおる。

入った

こんな簡単に入ったことないよ! スリッパも食われてないし なにより腹筋が痛くない! いっつも腹筋つるもんね! タイヤレバーも新しい1本しか使ってないよ

無事タイヤが入ったので、会社から持ってきてあったエアコンプレッサーで空気を入れる。夕暮れの住宅街に響く、ポン ポンッ! チューブレスキットの接着養生時間も必要なので、作業はここまで。

いれたタイヤはPIRELLI ANGEL GT 160/60 ZR17 今まで履いていたANGEL ST の後継モデル。エンジェルというが、STではうっすらあったエンジェルパターンはなくなってしまった。

PIRELLI ANGEL GT 160/60 ZR17

バランス調整

ホイールバランスを調整する。デイトナのホイールバランサーは、スポーク調整用とホイールバランス調整用のふたつのポジションがある。スポーク調整用のポジションでは、シャフトは固定され、ホイールベアリングでタイヤは回転している。

デイトナのホイールバランサー

一方ホイールバランス調整ポジションでは、左右2個ずつのベアリングにシャフトをのせる。ホイールの回転は、このベアリングに託されるわけだ。デイトナの商品のいいところは、このシャフトの端部にスナップリングが2個留められていて、シャフトの横ずれを防止し、万が一のホイール脱落を防いでいる。

当然だが、バルブの位置が重い。反対側に50グラム以上ウエイトを貼った。空気を入れる前に、タイヤとホイールの位置を変えて、最もウエイトを使わなくていい位置を探って置くべきだった。できるかどうかはわからないけど。

試運転

Wにホイールを戻し、フロントホイールの空気圧を確認する。なんと70kPaしか入っていなかった。両手の親指で押してみると、信じられないぐらいへこんだ。こんなんで走っていたのか? どおりで運転しづらいわけだ。

たまに指で押して確認していたつもりだったが、実に2年間測ってはいなかった。というのも、持ってるエアゲージではディスクが邪魔して測れなかったのだ。最近使えるエアゲージを妻に買ってもらった。

嫁に買ってもらったエアゲージ

空気圧を正しくしてエンジンをかけ、ゆっくりとクラッチをつなぐ。左に曲がる1つ目の角で軽くバンクさせた瞬間驚いた。倒れ込むスピードが思っている以上に速い。

多分これが普通なのだろう。空気の抜けたフロントタイヤのダルな感覚にならされてしまっていたのだ。

倒れ込むスピードの速さとは逆に、バンク角が変わらない妙な粘っこさがある。これは倒立フォーク化した時に覚えた感覚と一緒だ。

この不思議な相反する感覚も、走っているうちに慣れる。残念ながら加速も減速も、アルミリムによる軽量化の変化を感じることはできなかった。ばね下重量軽減による路面追従性も、6年前に交換して6万キロ走ってて、ぎしぎしいってるリアサスではわかろうはずがない。  早く新しいものに換えたい・・・

とはいえ、前後そろったこともあり、見た目は大満足な今回のカスタムであった。次の作業は、ついにボアアップの改造申請だ!

リアホイールをアルミ化したい! その3

デイトナのホイールバランサー

リアホイールのリムをアルミ化しようとしている話の続き。初めの話はこちら

リムの下準備

スポークたちが届くまでの間に、やっておかなければならないことがある。ニップルの穴が切りっぱなしなので塗装することと、リムの溶接部を平らにすることだ。

まずは、ニップル穴の塗装。2液性のウレタン塗料で筆塗りとした。エアブラシも考えたが、そもそもそこまで目立つものでもないので省力化した。

リムの溶接部は、この価格の製品としては、割とガタガタだ。エキセルとしては、「このホイールはチューブを入れることを前提に作られたホイールです」というように、このままチューブレス化したら、エアが漏れるかもしれない。いや、きっと漏れる。

リムの溶接部は、なかなかのがたがた

フロントホイールもやったのだが、そのデコボコをヤスリで削って平らにする。

でこをやすりで削る

このホイールはボコもあったので、削った後にエポキシポテで平らにした。

パテをうったあとに平滑化

仕上げはやはり2液性ウレタン塗料だ。見えなくなるところではあるが、パテのままというのは気持ちが悪い。こっちはエアブラシを使って塗装した。

デコボコを修正して塗装

ホイールの組み立て

スポークの納期がずいぶん縮まった。ホイールバランサーより早く届いてしまう。

そう、ホイールバランサーも買ったのだ。例によって2✕4で作るつもりだったのだが、そのうちフロントタイヤを交換する時がきたらスポークをステンレスにするつもりなので、その時にも使うだろうし。ということで。

買ったのは、デイトナのホイールバランサー。よく似てるものが半額近くであったが、口コミを見るとベアリングがやばいらしい。ただそれもすべての口コミではないので、運なのだろう。デイトナなら大丈夫であってくれというところ。

ステンレススポークとニップル

スポークが届いた。早速組み始める。机に置いたときに、左を下にした方が安定するので、左を下にしてハブを置く。その前に左側のスポークはすべてハブに差し込んである。ハブの端部とリム端部の出来上がりの差が16.5ミリなので、それぐらいになるよう薄板を重ねて枕木とし、その上にリムを置く。

下側のスポークから組み立てる

スポークもリムもステンレスなので、カジリ防止にモリブデングリスをねじ部に塗る。専用の潤滑剤もあるらしい。

スポークのねじにモリブデングリスを塗る

前にも書いたがストレートスポークなので、どのスポークから組んでも問題ない。スポーク同士は一切干渉しないから。なので組むのは、あっという間。軽いテンションがかかるぐらいのところまで両面組み上げた。

そこで違和感 左側のスポークのネジがニップルに収まっていない。

既定のトルクまで締め込めば、ニップルに収まるのか?

ちなみに規定のトルクとはW400のサービスマニュアルによると、5N・mとなっている。

ホイールバランサーにセットし縦ブレ横ブレを交互に取りながら、ニップルを締めていく。この振れ取りは、はまると深い沼らしいが、それほど深い沼にはまることなく規定のトルクまで締め付けた。

ところがだ

左側のスポークのネジは未だ2ミリほどニップルに収まっていない。もしかしてリムが右に寄ったか? そう思って確認してみたがむしろ逆であと0.5mm右に寄せたい。

締め切ったのに出ているスポークのねじ

ここで豆知識
スポークのねじは転造ねじといい、ネジに続く軸の径がネジの谷径より細くなっている。この形状のおかげで、ネジを切っていない部分がニップルに到達してもスポークは回り続けることができ、ニップルの中に入っていくのだ。見た目が同じような半ネジでは、ネジを切っていない部分がナットに到達した段階で止まってしまう。

いやーおかしいな古いスポークで試してみた時は問題なかったのに・・・

アルミリムの方が肉厚で、ニップルが外側にいってるのか?

あっ

わかった。ニップルの長さが全然違う。新しいニップルの方が3ミリに短い

そっかーニップルの長さまで考えなかった。てかこれは来てみないとわかんないから仕方ないね

それにしてもどうする? ネジ見えててもいいか なんかネジのところ汚れそうだよな

ブルンブルン

大きく首を横に振った。危うくこのまま完成させるつもりになった。このまま仕上げたら絶対先々後悔する。

2ミリだな。2ミリ長いスポークを注文しよう。

スマホを取り上げてウェビックにアクセスし、2ミリ長い154ミリのスポークを注文した。使わなくなった152ミリが、フロントで使えることを祈る。フロントはスラクストンのホイールなのだが、スポークがアホみたいに錆びやすい。

じゃあばらすか

そう思ったところで、ふと気づいた。

本当に2ミリでいいのか?

俺のよくやる思い込みだ。見た目で判断してる。いちばんねじが出ているところの長さを測ってみた。4ミリ弱だ。やっちまった!

慌てて今頼んだスポークをキャンセルする。右のスポークは154ミリでいいが、数量変更はできなかったので、すべてキャンセルだ。

結局、154ミリを20本、156ミリを20本注文した。左右の違いは、純正の長いニップルなら許容したのだが、短くなったニップルでは変える必要があったということだろう。頼んだスポークは数日後届いた。

ホイールの組み立て 2回目

2回目なので慣れたもの。1回目以上にあっという間に組み上がった。これから振れ取りをする。振れの許容度だが、W400のサービスマニュアルには、左右0.8ミリ、縦1ミリとされている。

デイトナのホイールバランサーには、調整しやすいガイドがついているので、非常に作業がしやすい。これは間違いなく買って正解だった。

デイトナのホイールバランサー
ホイールバランサーの振れ確認ガイド

振れもほとんど無く、トルクもまあまあだ。まあまあというのは変だが、すべて同じトルクで振れを取るのはなかなか難しく、そこは突き詰めるのはやめておいた。

トルクレンチでニップルを締める

今回新しくトルクレンチを購入した。今まで5N・mより小さい値のものは持っていなかった。安物だが質感は高い。1~8N・mまで管理できる。

今回購入したトルクレンチ

ここで力をこめてホイールを回転させる。リムの先端に振れは無いのだが、ビートが乗っかる面を注視すると、どう見ても波打っている。下が横から見た動画。

振れ取りは完璧だ。だが、回すと「ぶん ぶん」となる。どうしたらいい? このままでいいのか? いやいや、これはスピード出したら怖いぞ。原因を考える。

波打っている箇所は、リムの溶接部の近くだった。そこで、ビートが乗っかる面からリムの先端の高さを何箇所か測ってみた。すると、波打っている箇所が他より1ミリほど小さい。リムの先端で調整しているから、そこだけ盛り上がり、波打って見えるわけだ。

そうなるとビートが乗っかる面で調整しなければならないということか? ホイールを何度も回して、その様子を見る。 ぶん ぶん やっぱりこれはありえないね 全体的にニップルを緩めて、やり直しにかかる。

しかし、振れを見るためのガイドは、ビートが乗っかる、リムの内側をさすことはできない。電線を巻きつけて固定し、先端をリムの内側に伸ばしてガイドとした。

ビートが乗っかる面で調整が終わると、さっきまでのブルン感は無くなった。これで安心して乗れる。

リアホイールをアルミ化したい! その2

Excel Rim

リアホイールのリムをアルミ化しようとしている話の続き。初めの話はこちら

アルミリムを求めて

エキセルにリムを注文したけれど、指定した傾角29.5度(車両後方から見た時の、垂線とスポークのなす角度)では、工作機械の限界を超えているので製作できないと言われた。25度ならできるというが、4.5度も違うのは、感覚的に許容範囲とは思えない。困った。

当初の計画通り、スラクストンのホイールがヤフオクに出ないかと、始終観察しているが、まったく出てこない。どうしたもんだか・・・

ヤフオクがダメならe-bayだな。

昔、日本では売っていないゴルフ用品を、何度か買ったことがあるから敷居は低い。早速検索だ。

ある しかも複数ある。しかし高い。商品そのものがまず高い。350ドルはする。円で言ったら50000円超えだ。そして当然送料が高い。25000円はする。都合75000円だ。ヤフオクで2年前に出品されていたやつは、送料込みで25000円ぐらいだった。シルバーだからやめておいたのが今となっては悔やまれる。

どうしよっかなぁ 75000円たけーよなぁ

しかし、ここでアルミ化を諦めると、また4年は鉄リムとつき合わなければならない。どうすっかなぁ

何度も何度もe-bayを見返す日が何日か過ぎた。その日もe-bayに新しいスラクストンのホイールの出品が無いかチェックしていた時に、ふと気づいた。

このスラクストンのリムはエキセルだよなぁ このリムのデータなら当然エキセルも持ってるだろ これで作ってもらえばいいんじゃないの?

スラクストンの実物は見ることができないので、ネットでスラクストン画像を検索し、ボンネビルのスポークパターンと同じか検証してみた。確実に同じかは当然定かではないが、基本同じだということはわかった。トライアンフの純正部品を調べてみると、スプロケットキャリアやハブダンパーは同一品番だった。ハブやディスタンスカラーは違ったので、ホイールの幅に合わせて、ハブも多少広いのかもしれない。

スラクストンのリム穴で製作できるか問い合わせてみると、可能という回答を得ることができた。幅の広さが傾角の違いとして現れそうな気がする。若干ギャンブルだがどうする?

スラクストンのリム穴で製作お願いします!

注文を確定させた。

リムが来るまでの準備

納期は3か月とのことだったが、注文から1か月ほどで、確認のメールがきた。内容は、スラクストンのデータで穴をあけたのだが、ディンプル(半球のふくらみ)から、穴が外れたということだった。このまま製作を続けてもいいかということだ。添付された写真を見ると、確かに少しはみ出ている。

工場で加工途中のエキセルリム 穴がディンプルから少しはずれている

とは言え、それほどひどくもないし、老眼だからどうせ見えやしない。他に道は無いので、そのまま作ってくださいと回答した。

ディンプルから外れたのは残念ではあるが、もうここまでできていれば、1か月もしないうちに手に入るだろう。そんな喜びを感じるとともに、リム穴とハブのマッチングが悪かったら45000円捨てることになる不安が心のはじっこをひっかいていた。

リムが来る前に、今のホイールの分解をしておこう。まずはタイヤはずし。ビートブレイカーを買おうかと思ったが、今回は2✕4を使った自作でしのぐかなとも思う。ビートブレイカーは使用頻度に対して、かさばりすぎる。

どうするか決めかねていたのだが、会社に車で行く機会があったので、会社でぶったぎることにした。サイドウォールはカッターで切ったのだが、結構硬くて指の筋肉を痛めた。これは1年痛むやつだ。

ボンネビルはストレートスポークだ。ストレートスポークって、共回りしてしまうのでは? 検索すると確かに共回りするようだ。それに対して工具を改良してる人の記事をみつけた。まねして作ってみる。

スポーク押さえ工具はバイスプライヤーにフラットバーを溶接 ネットで見たもののまねっこ

溶接も、てこずらずにできた。アウテックスのチューブレスキットをはがしてから、その工具を使いつつ、スポークをばらしはじめる。ニップルレンチは本来別の工具を加工して作った。写真は試用段階でまだヘッドがごつい。

自作ニップルレンチ まだ試作段階でごつい
自作スポーク押さえ工具

おおっとその前に、この子の体重を測っておこう。

鉄リム ホイール重量 7.9キロ

7.9キロだ。何キロになるのか楽しみだ。

ばらしつつ、現在のスポークの長さを測る。間違わないように4本のそれぞれに色テープを貼る。

4本のスポークの長さを調べるために色テープで識別

右と左で絶対違うと思っていたが、4本とも同じく152ミリだった。そりゃそうだろうけど、ボンネビルのパーツリスト通りだ。

4本のスポークの長さは同じ 152mm

リムが届いたらこいつを使って仮組みし、リム穴に問題が無いか、スポークの長さはどれぐらいにすべきかを調べるつもりだ。

スポークをすべてはずして、単体となったリムを持ち上げる。あれ? 思ってたより軽いぞ・・・

アルミリムが到着

まずおどろいたのが表面処理だ。アルマイトとなっているのだが、しっかりと黒い。アルマイトの膜が厚いのだろうか? 見た目は塗装に近い。かといって安っぽいのではなく、逆に高品質感がみなぎっている。言い過ぎてしまえば黒いダイヤモンドだ。もちろん石炭のことではない。フロントホイールはスラクストンのものを使っていて、リムは同じエキセルだ。その質感とまったく同じだ。今までこれは塗装なのだと思っていた。ほんとに失礼した。

Excel Rim

そんなことより気になることがある。持った感じが鉄リムとたいして変わらないのだ。

測定しよう

鉄リムは4.1キロ

鉄リム単体重量 4.1キロ

アルミリムは3キロだった。1.1キロ差かぁ そんなもんかぁ そんなもんなんだなぁ まあ、バネ下1キロはでかいよ

アルミリム単体重量 3キロ

自分をなぐさめる

アルミリムの仮組み

古いスポークを使って仮組みしてみる。 作業台にハブを置いて、ハブとリムのオフセット分のスペーサーをかましてリムを置き、作業台側のスポークから組んでいく。ストレートスポークは組む順番を気にしないでいいのがいい。本締めしていない段階では、まったく問題は感じられない。

仮組みはそれっぽいトルクで締めつけた。そのあと4本のスポークを1本ずつはずして、スポークの向きとニップルの向きが正対しているか確認する。

スポークとニップルの向きがあっている確認

4番がじゃっかん違う気もするが、これぐらいは許容範囲だろう。スポークの長さも問題ないようだ。

この確認を終えて、初めてスポーク、ニップル、チューブレスキット、タイヤの注文ができた。納期は2週間となっている。思ってたよりかかるがどうしょうもない。

EXCEL RIM 17inch MT4.5J

リアホイールをアルミ化したい! その1

スポークの角度をCADで描画

8月の暑い日のこと。道路の舗装の継ぎ目が縦に走っているところで、リアタイヤがスライドするぐらいの感覚を覚えた。ここのところ、路肩を走るのも、少々恐怖を感じるぐらい、タイヤがとられる。

帰宅してからタイヤを確認すると、いつの間にかスリップサインが出ていた。今年は車検なのだが、それまでは持つと踏んでいたのに大変なことになった。

というのも、リアタイヤの交換と同時に、リムをアルミ化したいと考えていたのだ。今のリアホイールは、トライアンフボンネビルT120のものなのだが、リムが鉄製で、くそに重いのだ。

アルミ化の方法は、同じくトライアンフのスラクストンのホイールに換装すること。まあ、当然のように入手経路はヤフオクになるのだが、スラクストンのホイールが全然出品されない。もう、待ってはいられない。別の方法を考えなくてはならない。

次の方法は考えてある。エキセルのリムを購入することだ。ボンネビルT120に合った中古なんて絶対にないだろうから、新品の購入となる。価格は5万円くらい。スポークもステンレスに換えたいし、チューブレスキットも必要だし、結構な金額となる。

しかし迷ってはいられない。なぜなら、エキセルのリムはすべて特注で、納期が4か月となっているのだ。今は8月。こういうものは、たいてい納期より早くあがってくるから車検にはぎりぎり間に合うかもしれないが、余裕はあった方がいい。

エキセルリムを注文

ウェビックでエキセルリムを注文した。ボンネビルT120ブラック用で、幅は4.5J。普通のボンネビルT120は4.25Jだが、今入れているタイヤがピレリエンジェルSTの160。しかしリムに抑えられてか、実測150ミリ。バンク角は自信あるのにアマリングがでかいのも不満なところ。少し広くして、これらを解消したいのだ。

お盆が過ぎて、ウェビックからメールが来た。内容は、ボンネビルT120のスポーク穴のデータが無いので製作できないとのことだった。「国内メーカーの車種:●●と同じで」のような指定をしてくれれば、ユーザー責任で製作してくれるとのこと。

う〜む

こいつは困った。そもそも国産車のスポーク車なんて少なくてちょうどいいのが無いからトライアンフのホイールを使っているのだ。トライアンフのハブに合うスポーク穴の国産車なんて、絶対と言っていいほど、あるわけない。

無いものは作る

俺の根幹の言葉だ。よし、ボンネビルT120のスポーク穴データを作ろう!

スポーク穴データをつくる

採寸してCADで描いてみる。この段階では、情報は寸法だけだ。描いたものと、スポークの角度を分度器で測った角度を比べてみる。少し違う。

スポークは、4本が1組で構成されている。全部が全部かというとそれはわからない。少なくとも、目の前にあるボンネビルT120のホイールはそうなっている。この4本を回転方向へ順番に1から4とすると、1は右2は左、3は右4は左となっている。(このころのトライアンフは、右がチェーンなため、ひっくり返して使っているので、実際はその逆なので注意)

ボンネビルT120のリアホイール

1と3は右側だが、1は3の外側になるので、車輪後方から見た時の、垂線とスポークの角度が3より大きくなる。(あとからわかることだが、これを傾角という) 同様に、2と4は左側だが、2は4の外側になるので、4より傾角が大きくなる。

さらにスポークは、側面から見たときに、アクスルシャフトを中心とする放射線とスポークに角度がついている。(これもあとからわかることだが、張角という) 右側だけに注目すれば、1は回転方向に引っ張られ、3は半回転方向に引っ張られてバランスしている。

このスポークというものは、「角度」とひとことで言っても、それだけでは決まらない難しさがある。というのも、リムにあいている穴は等間隔に並んでいるわけではないからだ。穴はスポークの向いている側にずれている。

おそらく、自転車のリムのような薄肉のリムは、穴が等間隔に並んでいるのだろう。オートバイのリムは肉が厚いので、穴がずれるのだ。これは、ホイール側面から見た場合で考えたとき、放射線とスポークの交点はリムの表面ではなく、アクスルシャフトから遠い点にあるということだ。

しかしこの交点は、タイヤが組まれている状態ではどこにあるのかわからない。スポークの状態をCAD化するには、この交点が大事なポイントになるのにだ。

穴のずれを測定し、そこからリムの表面よりも円の外側にある交点の円を仮定して、CADデータを修正していく。

スポーク同士の角度が、どうしてもリアルとCADに違いがあり困っていたが、ふと気づいた。ホイールの側面図は、ホイールを平らな1枚板で描いているが、実際のスポーク面は傾角分倒れている。この倒れた面と垂直な視点で描写し計測しないと、CADはリアルに近づかない。

採寸と修正を何度か繰り返して、CADとリアルがほぼ同じデータができあがった。

スポークの角度をCADで描画

このCADデータと、念の為PDFにしたものをウェビックに送って、エキセルと調整してもらった。

数日後返信が届いた。傾角と張角の説明がされたリムとスポークの図が添付されていた。この図によって、初めて傾角と張角という名前を知る。そして、その傾角と張角を指定してくれと書いてあった。

スポークの角度 傾角と張角 エキセルさんからの引用です

いやいや、傾角張角という名前は知らなかったが、指定したのはその角度だぞ。なのに、それを指定しろとはどういうことだ?

もしかしたら、スポーク1と3の角度をそれぞれ指定したけれど、そこは許容範囲かなんかで、ひとつの値指定なのか? ふくらんでる半球の位置まで指定したが、それは決まりものなのか? 

疑問を問い合わせてもよかったが、今回は深く追及せず、右スポークの傾角25度、張角20度、左スポークの傾角29.5度、張角25度、という返答をした。

帰ってきた答えは、左スポークの傾角は、機械の限界を超えているので、製作不可能です。25度なら可能です。というものだった。29.5度に対して25度。それって果たして許容範囲なのだろうか?

どうなる? アルミリム化

チューブレス化してタイヤをセット -W650を倒立フォーク化-

身体全身でタイヤをはめていると、ビートにサンダルを食われる

今回はホイールにタイヤをはめる。その前に、スポークホイールのチューブレスキットを使ってチューブレス化していこう。

チューブレス化作業

使用するのはアウテックスのチューブレス化キット。リアホイールで使用しており施工も簡単で、やってみればわかるがこれは絶対空気が漏れるはずがないという安心の製品だ。

作業工程はリアホイールでやった時の記事を見ていただくとして、今回はその重量変化を測定してみる。

まずは作業を始める前のホイールのみの重量。

スラクストンホイールのみの重量 4.9kg

作業工程はレポートしないと言ったが、前回のリアホイールの時にはやらなかった事をやらねばならなくなった。ホイールの段差の修正だ。

リアホイールは鉄リムで一切の凸凹がなかった。今回は念願のアルミリムだが、輪の継ぎ目が結構でこぼこしていたのだ。そいつをヤスリで平らに修正していく。

アルミリムの継ぎ目の段差をなくして平らにする

チューブレス化キットの施工面はそれほど気にしなくても大丈夫だが、リムのリブとタイヤのビートが密着する部分は、念入りに修正した。チューブレス化キットの施工が良かったとしても、ここに不陸があるとエア漏れしてしまうだろう。

作業自体はリアホイールよりもリムのアールがきついことで、少々やりにくかった。気泡がいくつも入ってしまったが、感覚的には全く問題ないだろう。

チューブレス化キット完了後の重量。

チューブレス化キットを組み終えた重量 5.1kg

チューブレス化キットで200グラム増加したのがわかる。

タイヤ装着

タイヤは17インチ、120、ラジアル、という条件で探してみた。大きく心を動かされるタイヤはなかったのでリアで使っているピレリのエンジェルGTを選択した。

フロントタイヤはピレリ エンジェルGT

エンジェルのいいところは、ピレリというネームバリューに対してめちゃくちゃ安いということ。


作業を始める前に道具や材料が揃っているか確認。タイヤレバー、リムプロテクター、ビートワックス、PPバンド。全部揃っていた。

久しぶりにやるので、PPバンド方式のやり方をすっかり忘れていた。仕方なく検索して勉強する。いきなりPPバンドでタイヤを絞り、左右の人を密着させて作業をするみたいだ。やってみる。

PPバンドで左右のビートを密着させる

だめだ

とてもじゃないけど、入る気がしない。なんならタイヤレバーなんか使わないよ、と書いてある記事もあったが、きっと柔らかいタイヤなんだろう。

もう一度検索して調べ直し、片側を先にはめる方式でやってみる。

片側だったらそれほど苦労することなく入る。ここでPPバンドを使い、左右のビートを密着させる。まぁ、密着といっても全周密着するわけではない。

まあ、このやり方でも硬い。体全身を使ってタイヤをはめていく途中、ビートにサンダルを食われてしまった。

身体全身でタイヤをはめていると、ビートにサンダルを食われる

恐らくチューブレス化キットの厚み分、普通のキャストホイールに比べて不利なんだろう。最後の一投の部分にリムプロテクターがなく、しくじって、リムを傷付けながらなんとかタイヤ装着完了。

リアホイールの時にやり損なった、タイヤの軽点とバルブの位置合わせをやろうとしたが、タイヤは全く動かなかった。これもチューブレス化キットの厚みのせいだろう。どうにもならないので、軽点のことは忘れることにする。

足踏み式の空気入れで空気を入れ始めたのだが、スースー抜けて全く空気が入らない。初爆のパワーが足りないからだろう。ガソリンスタンドに持っていけばいいが、もう酒を飲んでしまっているのでそれもできない。

今日のところは諦めよう。チューブレス化キットは施工完了後、すぐにタイヤをはめて、空気を充填し、空気圧によってシールの密着を高めるよう指示されているのだが、致し方ない。

翌朝、ガソリンスタンドのコンプレッサーを借りてタイヤに空気を入れる。静かな朝の空気に響くポンポンという乾いたビートの上がる音。

0.4メガパスカルで、半日ほど与圧して完成。

タイヤを装着し終えた重量

タイヤをセットした重量 9.8kg

そして、ブレーキディスクを二枚装着した時の重量

ディスクまでセットした重量 12.6kg

比較のために、W純正ホイールでチューブあり、タイヤはダンロップK180の3分山、ブレーキディスク付きの重量

W400のフロントホイールの重量 9.9kg

これはスラクストンのホイールにディスクローターを取り付ける前の重量とほぼ同じ。2インチタイヤ径が小さくなったが、リム幅タイヤ幅が広くなったせいか、重量増となった。これは少々残念なところ。

アクスルシャフトの大径化対策その2 -W650を倒立フォーク化-

ディスクもキャリパーもブレンボ!

ZX-6Rのフロントフォークを使うことによって、スラクストンのホイールベアリングを、Φ20からΦ25へ変更する話の続き。前の話はこちら

注文していたベアリングやカラーが届いた。

大径化対応のオイルシール、ベアリング、厚みを補うカラー

そろそろ作業にかかろうかと思うのだが、どんなことに注意したらいいか、念のため確認してみよう。

ネットで検索してみた。

意外なことがわかった。何十年か前にもやったことがあるが、その時知っていたか、いささか怪しい。どういうことかというと、片側のベアリングの位置は、左右のベアリングの間にあるディスタンスカラーで決定するということだ。

ベアリングなんて、ホイールに止まる部分があり、そこまで押し込んで位置が成立するものだと思ってた。

では、ディスタンスカラーで片側のベアリングの位置が決まる構造だと、なにを注意しなければならないか? ディスタンスカラーで位置が決まる側のベアリングは、アウターレースとインナーレースの両方を押して圧入しなければならないということだ。

ベアリングはディスタンスカラーまで到達し接触する。ベアリングはスラスト方向にミクロレベル(?)の遊びがあり、当然正しい位置はその遊びの中心だ。だが、アウターレースだけ押して圧入していると、遊びの中心を通り過ぎて「アウターレースの外側寄り – ボール – インナーレースの内側寄り」という接触ラインができあがる。そこには、不必要な摩擦が生じることになるということだ。

アウターレースの外径にあうソケットのこまを探せばいいと思っていたがそうはいかないことがわかったので、ベアリングの外径より少し小さい外径で、内径より少し大きい内径のドーナツ状の板を、厚めのワッシャを加工してつくった。

アウターレースとインナーレースを同時に押せる厚いワッシャー

ベアリング圧入

まずは固定側のベアリングを圧入する。圧入に使うのはM12の全ねじボルト。

M12全ねじボルトを使って、ベアリングを圧入する

こちら側のベアリングは、ホイールの壁に当たるまで入れるだけなので気を使うことはなし。続いてそのベアリングを固定するためにスナップリングをはめるのだが、アクスルシャフトが太くなることによって変更したベアリングは、元のベアリングより3ミリ薄い。これは、中のボールが小さくなるから当然のこと。

左:純正ベアリング 右:大径化ベアリング

その不足した厚みを補う特注のカラーを入れる。

不足したベアリングの厚みを補うカラーを挿入

これはもちろんミスミさん。カラーを押さえるようにスナップリングをはめる。きちんと溝に入ったか、しっかり確認する。

スナップリングをはめ終えたらホイールをひっくり返し、ディスタンスカラーを入れる。これももちろんミスミさん。下の写真は外側のカラーとディスタンスカラー。外側のカラーは無電解ニッケルメッキで、ディスタンスカラーは処理無しとした。

外カラーとディスタンスカラー

そしてもう一方のベアリングをセットし、この作業のために加工したワッシャをあてがって、圧入開始。

手ごたえを感じてやめる

圧入用のボルトをばらして中をのぞくと、ディスタンスカラーが斜めになって止まっている。やばいやばい すぐにやめてよかった。アクスルシャフトを差し込んで、斜めになったディスタンスカラーをまっすぐに直す。再度全ねじボルトをセットして、最後まで圧入する。

ベアリングを入れ終わったら、オイルシールも同様に全ねじボルトを使用して圧入した。

ベアリングとオイルシールの圧入完了

キャリパーとディスクの確認

アクスルシャフトの大径化への対策が完成したので、ようやくフロントフォークにタイヤを装着できるようになった。ここで確認しておきたいのが、キャリパーとディスクの関係。ディスクが、キャリパーの溝の中にキャリパーに触れることのない位置にあるか。これはキャリパーのアキシャル方向の位置。

また、ディスクの正しい位置にブレーキパッドがあるか。ラジアル方向の位置も重要だ。早速組み立ててみる。

ディスクもキャリパーもブレンボ!

おさらいで書いておくが、各部品の流用元はこうなっている。

フロントフォーク ZX-6R(2007)

フロントホイール スラクストン(水冷モデル)

ブレーキキャリパー GSX-R1000(2005)

ブレーキディスク デイトナ675R(2014)

ブレーキディスクはデイトナ675R用として出品されていたが、パーツリストを見る限りスラクストンと同じ部品。ちなみにディスク自体にオフセットは無く、まったいら。アキシャル方向は、これだけの多メーカーの組み合わせながら、ほとんどキャリパーの中心にディスクがきている。

キャリパーとディスクのアキシャル方向の位置は問題なし

想定外だったのがラジアル方向。ディスク径はZX-6Rが300Φでスラクストンが310Φ。なので、キャリパーにカラーかませれば解決。と思っていたのに、ブレーキパッドがディスクからはみ出ている・・・ 測ってみると、きっちり5ミリ。

ブレーキディスクとブレーキパッドの位置があっていない

これは痛い。送料含めて49000円で買ったブレンボキャリパーが使えないなんて。

どうすりゃいい?

アクスルシャフトの大径化対策 -W650を倒立フォーク化-

中から出てきたディスタンスカラー

スラクストンのホイールはアクスルシャフト径がΦ20だが、ZX-6RはΦ25だからなんとかしなければならない。いちばんの問題はディスタンスカラー(左右のホイールベアリングの間のカラー)。これの最大径がどれほどにできるのかということ。 現状のディスタンスカラーがピチピチの状態だと、いくらベアリングの内径をΦ25にできたって意味が無い。そういう意味では、ZX-6Rのフロントフォークにしたのは、かなり一か八かだったのかもしれない。

ベアリングの取外しとディスタンスカラー

ベアリングリムーバーでベアリングをはずす。

ベアリングリムーバーを使ってベアリングを外す

片側のホイールベアリングは、その中心側の面はホイールそのものにあたって位置が決まり、外側にはスナップリングで位置決めがされる。

ホイールベアリングを押さえているスナップリング

つまりスナップリングを外さないとベアリングも外れないのだが、オイルシールがあるとそのスナップリングが見えない。このスナップリングに気づかずに、ベアリングが外れないよと、そこそこ苦労してしまった。

ホイールに出てきたカラーはアルミの肉厚のものだった。

ディスタンスカラーは肉厚のアルミ製

ホイール側の内径を測定すると30.5ミリ。遊びを考えると、外径は30ミリ。

ホイールの中

はたして厚み2.5ミリで、アクスルシャフトの締め付けトルクに耐えるのだろうか? 計算してみよう。

ボルトナットを締め付けた時に、その間に挟まれているものにかかる力は軸力というらしい。

軸力F=T / kd

T:締付けトルク

k:トルク係数(座面の状態やピッチで変わる 通常は0.15~0.2)

d:ボルト径(m)

締付けトルクはZRX1100のデータを利用して145N。トルク係数は条件的に厳しい数値になる方を選択して0.15。ボルト径は0.025で計算すると

軸力F=38666.7

となる。この力に耐えるカラーを作らなければならない。計算してみよう。

圧縮強度 σ = P / A

P:外力

A:断面積(m2)

外力は上で計算した軸力Fなので38666.7。断面積はカラーの外径0.03で内径は0.25で計算すると

圧縮強度 σ = 122549408

となる。計算をメートル単位で行っているのでミリ単位にする。

122549408 / (1000 * 1000) = 122.549408

となる。安全率を1.6とすれば、

122.549408 * 1.6 ≒ 196

となる。引っ張り強度196N/mm2以上の材料でつくれば問題ないとわかった。

アルミだと調質次第になるので、S45Cで作ることにした。

※計算及びその計算に至る考え方には間違いがあるかもしれませんので、参考程度にしてください。

外カラーとオイルシール

外カラーの長さは、ZX-6Rのアクスルシャフトに挟まれるものの長さから導き出す。ちなみにその長さはパーツリストを見れば書いてあるのでわかる。まことにありがたい。外カラー32+ベアリング12+ディスタンスカラー115+ベアリング12+外カラー32で、合計165ミリ。この数字からΦ25化に対応したベアリングの厚み9×2+81=99を引いた66を2で割った、33ミリとなる。

このカラーも、S45Cとした。表面仕上げは耐摩耗性が高いとのことから、電解ニッケルメッキとしてみた。

オイルシールは、当初外径/内径を42/25で検索してしまい、あるあるなんて思っていたが、25では直にアクスルシャフトだった( ̄▽ ̄;) 外径/内径 42/32で検索するもなかなか見つからず焦ったが、じゃっかんの妥協がありながらも発見。ヨカッタヨカッタ

これらをまとめて、いつものミスミさんに注文した。

スラクストンホイールを入手 -W650を倒立フォーク化-

スラクストンのフロントホイール

2年前にスイングアームをZRX1100に換えた時の総費用は30万を超えたので、去年はなにもせず(できず)じっとしていた。しかしフロントタイヤにヒビがはいってきている。溝もだいぶ浅くなってきたし、そろそろフロント周りの改造を始めたい。

フロント周りの改造プランはこうだ。

  1. 倒立フォーク
  2. ラジアルマウントのダブルディスクブレーキ
  3. アルミリムの18インチスポークホイール

倒立フォークは車重から考えると、ZX-10Rあたりが候補となる。ラジアルマウントのブレーキは、アキシャル方向の調整ができないので、ホイールとのマッチングがどうなるのか不安なところだ。

ホイールはヤフオクでの現実的な流通状態から言って、トライアンフの一択になるだろう。ここでまず悩む。現在出品されている使えそうなトライアンフのスポークホイールは3点ある。それは、

  • 2万円台の18インチ(スチールのシングルディスク)
  • 3万台の円18インチ(スチールのダブルディスク)
  • 3万円台の17インチ(アルミのダブルディスク)

スチールの2本は、アルミリムに変更するために、さらに3万円以上の出費となる。そうなると初めからアルミの3本目がよいのだが、これは17インチ。できたらフロントの方が大径という状態を維持したいところ。

さんざん悩んだが、エキシルのラインナップの中で、18インチは2.15が最幅広ということから、17インチ仕方なしということで、3本目のアルミのホイールにすることにした。ウェブ上のパーツリスト(便利だよね)で調べるとベアリングの外径/内径は42/20。仮にアクスルシャフトがΦ25のフォークを選んでも、対応するベアリングは存在した。ディスクとラジアルマウントキャリパーとの位置を合わせられるのかはまだ曖昧だが、とりあえず前に進もうと、このホイールを落札した。

届いた荷物

段ボールにいれられ、届いたホイール

おおッ(*’▽’*)

スラクストンのフロントホイール

想像以上にキレイなホイールだった。そして最大の驚きは・・・

軽い!

現在のリアホイールは、ZRX1100のスイングアームをいれた時に同時にいれた、ボンネビルT120のもの。まだ鉄リムのモデルのものだ。これがめっぽう重い! 下手に持ち上げると腰を痛めんばかりに重かった(タイヤ装着前ですら)。一方こいつは、片手でわしづかみでひょいと持てる。これはフロント周りの改造が終わったら、引き続きリアホイールのアルミ化が急務だ。

ZRX1100のスイングアームがついた

リア周りと駆動系完成

W用のチェーンカバーを取り付けるステーの加工が終わったので、スイングアームを本付けする。

今回の改造のきっかけでもあり、メインテーマであるこのZRX1100のスイングアーム。ピボットシャフトを締め付けた時の感慨はひとしお。

ZRX1100のスイングアームがついたW650
ZRX1100のスイングアームがついた

あこがれのエキセントリックカラー

あこがれのエキセントリックカラー

届いたアクスルシャフトのカラー。

注文していた、アクスルシャフトのカラーが到着

見えないけれど、チェーンラインを揃えるためにスプロケットキャリアとホイールの間に0.8ミリのシムを入れている。

左側のアクスルシャフトカラー

キャリパーサポート側はこんな感じ。

キャリパーサポートをはさんだ二つのカラー

駆動系の組み立て

フロントスプロケットは、サンスターの5ミリオフセット520コンバート。Wに合うオフセットスプロケットは、これしか見つからなかった。よってチェーンは520。選んだのはEKチェーンのNXリングシールチェーン 520ZVX3。

このチェーンにした理由は、接続がスクリュージョイントタイプだったから。こいつはチェーンカシメ工具が必要ない。前回自分でチェーンを交換した時に、チェーンをカシメるのにえらい苦労したので、2度とやりたくないと思っていたのだ。スクリュージョイントなら超簡単。

その部品はこれら

スクリュージョイントタイプのチェーン

ピンが入ったプレートでチェーンをつないだら、反対のプレートをはめてからナットをかける。

スクリュージョイントタイプのチェーン圧入中

そのナットを締めていくと、プレートがピンに圧入されていく。

スクリュージョイントタイプのチェーン 圧入中

プレートの圧入が終わったら、圧入のために存在したネジ部分を折るために、このぐらいまでナットをかける。

スクリュージョイントタイプのチェーン 圧入後 ピン折り準備

そのナットをもぎっとやって、ネジを折る。ここは荒い(笑) で完成。

スクリュージョイントタイプのチェーン 完成

リアスプロケットはザムの特注品。特注と言っても、標準品より5000円ぐらい高い程度。ちなみにザムはフロントスプロケットも特注してくれる。純正流用、チェーンライン変更、チェーンサイズコンバートなどをしている者にとっては神。

簡易車庫を購入

ここまで作業を進めてきて、雨で濡らしたくない気持ちが最高潮に高まり、ドッペルギャンガーの簡易車庫を買ってしまった。

組み立ては簡単。のはずだったが、右と左の概念が逆ってしまって、そこそこやられた。バイクの右面と建物の右面は違うので、間違いなきよう組み立ててください。

固定はコンクリートの土間にアンカーボルトで固定。W3/8を4本。これで台風でも安心。

テント型車庫の固定ボルト
テント型車庫の固定ボルト

畳んだ状態はこんな感じ。こじんまりになるので、主張してこなくて好感触。

ドッペルギャンガーのテント型車庫 畳んだ状態

バイク格納時はこんな感じ。

ドッペルギャンガーのテント型車庫 格納状態

勝負してMサイズを買った。Lはでかい。庭が狭くなるのでいやだった。さっぱりしてる我がWだから大丈夫だと思ったが、ミラーがきびしい。バーエンドミラーにしなくてはならないかも。

Mサイズは売り切れか? 下のリンクはLサイズ


フレーム交換とチューブレス化

フレームの比較

エンジンの組み立てについてつらつらと話してきたが、クランクケースを組み立てた段階でフレームに載せている。話はそこまで戻る。

フレームの交換

エンジンを載せるためにフレームを交換する。家の中で邪魔だったフレームがようやく外に出た。

庭に出てきたフレーム
艶消し 美しいトップチューブ

目指していた美しいシートレール

つや消し シートレール

もはや前後の足回りとフレームだけになっていたW400をさらにぱらす。リア周りは問題なくバラせたが、フロントのアクスルシャフトが固くて全然緩まない。エンジンが載っていないせいで、力をかけると倒れそうになる。無理はできないのでインパクトでやってみたが、それでも緩まない。

あきらめよう

センタースタンドを支点にウィリー状態でフロント周りをステムごとごっそり抜き取る。あとでこの逆をやるかと思うとちょっとげんなりする。

完バラできたので、新旧の比較。

フレームの比較

シートレールがスッキリしているのと、タンデムステップのステーが短くなっている。

タンデムステップバーの長さ比較

組み立てをスムーズにするために仮スタンドを作った。針金でアンダーチューブに固定する。センタースタンドもひょんなことから解放されないように針金で固定した。

仮スタンド

フレームをぶっ倒すことは杞憂に終わり、無事フロント周りが取り付いた。フレームに合わせて、つや消しブラックで仕上げた、トップブリッジ。

つや消しトップブリッジ

ここまで来たところでクランクケースを閉じただけのエンジンを搭載。クランクケースを閉じただけと言っても結構重い。

この日は雨が降り出しそうだったので、タープを張って作業。

ここから数日天気が悪いので、腰下の両側のカバーを塞ぐまで作業を進めた。

スイングアームの仮付け

天候が回復した週末。エンジンの組み立てよりも、リアアクスルシャフトのカラーの注文を先行させるために、スイングアームを取り付けた。

ZRX1100のスイングアームが取り付いたW650。

仮組みスイングアーム

ボンネビルT120のホイールを取り付ける。チェーンは520にコンバート。520へのコンバートはフレームとチェーンのクリアランスを大きくするという目的もあるが、そもそもW650用のオフセットスプロケットが520しか存在しない。

チェーンカバーを取り付けるためのステーが今にもチェーンに干渉しそう。ここは要加工だ。

チェーンカバーのステーに当たりそうなチェーン

リムとチェーンのクリアランスで考えるとタイヤ幅は160が上限のようだ。

ホイールとのクリアランス測定
チェーンラインに問題なし

チェーンラインは問題ないようなので、リアアクスルシャフトのカラーは、机上の計算通りのものを注文することとする。購入先はいつものようにミスミ。前から何度も言ってるけど、すごい便利なサイト。カラーなどを好みのサイズで作ってくれる。

リアタイヤの選定

一応我がWは、ストリートトラッカーとかカフェトラッカーを目指しているので、タイヤのパターンは、あの特徴的な平行四辺形のブロックパターンがベスト。

幅は旋回性とかは無視して見た目重視。できる限り太い160が理想。

見落としがちなスピードレンジは、180km/hであるS。これはW650の標準装着タイヤのスピードレンジがSのため、二輪部品量販店でこれより低いスピードレンジのタイヤの交換を断られてしまうからだ。トラッカーの定番、ダンロップのK180には替えてもらえない。

こういった条件で探してみると、まず平行四辺形ブロックパターンは全くない。仕方ないので、ニュアンスが近いパターンのオフ車用のタイヤの中から探す。なかなかいいのがいくつか見つかったが、そのどれもサイズのラインナップが150、その上が170となっている。

160には魅力的なパターンのタイヤがない。

いや、本当はある。ドカティスクランブラーに使われているダイヤが、160でパターンもかっこいいのだ。けれども、これがいつ見ても欠品中。

毎夜毎夜悩みに悩んで、結局選んだタイヤが、ピレリANGEL ST

ロードタイヤじゃん!

今回はパターンではなくタイヤ幅重視。タイヤは太いほどかっこいい!

チューブレス化

チューブレスのタイヤを選んだということもあるが、アルミから幅広鉄リムに代わり、少しでもホイール系を軽量化するべく、チューブレス化することにした。

選んだのはアウテックスのチューブレスキット。なぜだか、ボンネビルT120用は、他のモデルと比べて1割ほど安かった。ラッキー♪

作業のスタートはリムの下地調整だが、ヤフオクで手に入れたこのホイール、腐食もない、塗料の剥がれもない、製造の継ぎ目もない状態。説明書の通りの洗浄作業のみで下地処理は終了。

マイペットでホイール洗浄
チューブレスキット 施工前

続いてニップルの頭にテープを貼っていく。このホイールは32本スポークだから、一般的なホイールより11%ほど作業が速い。だから1割安いのかも(ウソ)

つぎにこのチューブレスキットの肝である粘着テープの貼り付け。テープは柔らかく透明。ずれないようにガイドラインを引く。

テープ貼り前のガイドライン

空気が入らないように張る必要があるのだが、全く難しいことはなかった。空気なんて入る気がしない。これはエア漏れなんかしない。テープが透明なので、それがはっきりとわかる。

チューブレスキット 耐熱両面シールテープ作業中
チューブレスキット 耐熱両面シールテープ

最後に保護テープを貼って作業終了。

チューブレスキット完成

このチューブレスキット、作業後は速やかにタイヤを装着して空気を充填することによって、テープの密着を高める必要があるとのこと。このままタイヤ装着へと作業はうつる。

タイヤを自分で入れるために用意しておいたのが、タイヤレバー、リムプロテクター、ビートワックス、空気入れ、そしてPPバンド。PPバンドはタイヤを絞って保持することでタイヤ交換が簡単にできるらしい。詳しくは「PPバンド タイヤ交換」で検索を。

簡単にできたと言えばできたのだが、結構インナーマッスルを使う。特にこの日は昼にカヤックで海に出たので、体力的には条件が悪かった。

さらにリムプロテクターがタイヤに引き込まれて、タイヤの中に入ってしまい、それを取り出すのに相当苦労し、終わった時はヘロヘロだった。

今回用意した足踏み式の空気入れは800kpaまで入れられる高圧タイプ。これで400kpaまで入れて一晩放置。翌朝空気圧をチェックして下がっていないことを確認。200kpaまで落としてチューブレス化は完成した。

タイヤバランス作業