CRキャブレターを搭載 -W650化計画-

無事にスロットルポジションセンサーを取りつけたのだが、更に難しい問題がある。エアクリーナーをどうするかだ。

CRキャブレターはエンジン側に長さ3センチぐらいのインテークマニホールドがついている。こいつのおかげで、キャブレターの位置が純正よりも後ろにずれるので、エアクリーナーボックスとの接続シロがないのだ。

パワーフィルターにしてエアクリーナーボックスを使わない方法も考えられる。パワーフィルターって雨の時どうなの? 検索してみる。

どうやら雨に濡れるとまずいらしい。基本、Wを濡らしたくないので、雨の日には乗らないが、雨が突然降ってきたら前に進めないのは非常に困る。

パワーフィルターにカバーなんてのもあるらしいが、パワーフィルターの良さがスポイルされるのもどうかと。ということで、散々(言葉にすると簡単だが、本当に散々)悩んだ結果、純正エアクリーナーボックスを使うことに決めた。

接続方法の考察

WにCRキャブレターを取りつけてみる。キャブレター後部が、エアクリーナーボックスに触れている。エアクリーナーボックスから出っぱっている短いダクトを切れば、接続シロは生まれそうだ。これは切ってしまおう。

ただ おかしい・・・

キャブレターとエアクリーナーボックスに縦のずれ

キャブレターとエアクリーナーのダクトに縦のずれがある。これは本来中心揃えのはず。このエンジンとCRキャブレターはセットでヤフオクで入手したものだ。インシュレーターがキャブレターの重さで変形したのだろう。

キャブレターを持ち上げて正しい位置にしてみるが、その位置を保持するのには、そこそこの力がいる。これから作るエアクリーナーボックスとの接続部で、この重さを保持することはできそうもない。ハンガーを作らなければならないだろう。

この接続部に求める機能は、エアクリーナーボックスをはずさなくてもキャブレターが外れること。

これについて散々考えた。 もうほんと散々。 出した結論はこうだ。

1.ファンネルをつけて、エアクリーナーボックスまで差し込む

2.ファンネルとエアクリーナーボックスをゴムの膜でつなげる

1は簡単だ。ただファンネルをつけるだけ。用意したのキタコのビッグファンネル。

2のゴムの膜の柔軟性で、ファンネルをエアクリーナーボックス内に引き込み、キャブレターをインシュレーターから引き抜く隙間をつくることによって、エアクリーナーボックスを外さずにキャブレターを外せるようにする。

ゴムの成形が難しい。というか型を作るのがめんどくさいしコストがかかる。なんかいいものはないかなぁと調べていると発見。ハケで塗るようにゴムが成形できるらしい。早速注文。

接続部の作成

まず、下に垂れているキャブレターを保持するハンガーを作成した。材料は15mm幅で厚みが2mmのアルミのフラットバー。コの字型に曲げたフラットバーをメインチューブにかけて、左右のキャブレターボディを連結するバーの固定ボルトにともじめしている。

キャブレターハンガー

この状態でキャブレターとエアクリーナーボックスの位置関係をマーキングしてから、キャブレターとエアクリーナーボックスを取り外し、作業は室内に移る。

ハケで塗ればいいと言っても、受け側の型は必要なので裏の型を作る。方法は、エアクリーナーにバックアップの新聞をぎゅうぎゅう詰めて、その上に粘土で接続部の内側となる型を形作る。粘土の段階で、ファンネルを所定の位置にセットしておく。

接続部となるゴムと、プラスチックであるエアクリーナーボックスの接着力は不明なので、接着力が高まるように、エアクリーナーボックスに穴をいくつもあけた。ゴムは、その穴を通して内外でつながるので、しっかりと接続されるだろう。

タケフレックスBRUSH塗布前

ハケで塗れるゴムとは、竹林化学工業のタケフレックスBRUSH

という製品。超柔軟で高伸縮らしい。しかも難燃性。耐油性の記述はないが、ここは勝負。着色はNRカラーでとされており、持っていたはずなのに探しても見つからない。ええい と油性黒ペンキを投入する(非推奨)

デジタル重量計で軽量して主剤と硬化剤を混ぜる。かなり臭い。泡をヒートガンで軽く飛ばしてから、エアクリーナーボックスにペタペタと塗る。立ち上がりはひと塗りでは厚みができないので数回施工。

タケフレックスBRUSH塗布完了

一日経ってからエアクリーナーボックスに詰めた新聞と粘土を取り出す。タケフレックスBRUSHでエアクリーナーボックスにつながったファンネルは自由に動く・・・ はずだったけど、エアクリーナーボックスに差し込むようにすると、内壁にぶつかってしまい移動量が少ない。ファンネルを短くしておくべきだったがもうどうしようもない。

車体に搭載

WにCRキャブレターを取りつけた。順はキャブレターを先につけてからエアクリーナーボックス。思った通り、接続部の移動量の少なさから、逆順ではつけられそうもない。いつか、この接続部を再度つくる日が来た時には、ファンネルを短くすることとしよう。

キャブレターとエアクリーナーボックス接続完了

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