書類から検査ラインへ -ドラムからディスクの改造車検-

手数料納付書

検査事務所に到着。検査時間の最後のコマなので、もはや閑散としている。D棟に入って書類をもらい、印紙を買う。改造車検だし、いろいろなサイズが変わっている(このフレームの元車から)から、構造変更検査になりそうだが、中古新規になるそうだ。車体寸法や重量は今日の検査で確定するとのこと。

書類に必要事項を記入して窓口に提出すると、収入印紙の貼る位置が違うと直される。収入印紙を剥がすのに濡れたスポンジで申請書がびしょびしょだ。D棟にあった見本の通りに貼ったつもりなのに、どういうことだ?

手数料納付書

後々のためにそんな申請書たちを写真に撮っておく。メーターの調整のことを調べようかなとも思ったが、時間もないので検査ラインへ向かうことにした。

自動車検査票1

検査ラインの一番左端二輪用のレーンの入り口にWを進める。誰もいなかったが、すぐに奥から検査員のお兄さんがやってきた。検査員さんに書類を渡す。心の中で「改造申請ですよ」と言う。まずは灯火類のチェック。言われた通りにブレーキをかけたり、ウインカーを出したりする。Eマークを確認しているのか検査員さんはリアウインカーに顔を近づけている。俺には老眼で見えなかった。

「ライン、一人でいけますかぁ?」

と検査員さん。

「排ガスないから大丈夫かなぁ・・・」

と、ややグレーな反応に

「はい、では一緒に行きましょう。ゆっくり前に進んでください。」

決断早いのね Wをそろそろと前へ進める。

「スピードの検出はどっちですか?」

「後輪です」

「では、前輪をこのローラーにのせてください」

前輪のブレーキ、後輪のブレーキを合格し、続いて問題のスピードメーターだ。(ちょっとこの順番があっているかは微妙。前回の車検の記事を読むと、前輪ブレーキ・スピードメーター・後輪ブレーキとなっていた)

ローラーが回って後輪が回され、スピードメーターの数字が徐々に上がっていく。目指すは44キロだ。(目標が44キロの理由がわからない方は、前記事をどうぞ)

ところが、まだ30キロに到達したばかりなのに、ローラーの回転音が随分と大きくなってきた。傍らにいる検査員さんの気配からも、違和感がひしひしと伝わってくる。40キロを指したところで我慢できずにフットスイッチを離す。ほどなく前方の掲示板に×が表示された。

「あれぇ 不合格ですねぇ もう一度やってみましょう スピードはここに表示されるんですね」

検査員さんがベローナのスピード表示部を見る。 やばい 表示と違う位置でフットスイッチを解放するのを見られてしまうではないか・・・

それにしても、さっきのローラーの回転音は、絶対40キロを超えていた。過去3回の(2回だったかなぁ?)のここでの車検の記憶では、こんなにローラーは回転していなかった。ということは、スピードメーターは、高めに表示されているのではなく、低めに表示されているということか?

頭の中でぐるぐる思考している間に、2回目のスピードメーター検査が始まった。だんだんだんだんローラーの回転が高まっていく。

メーターの表示が35キロを超えたあたりで、検査員さんの

いや、これは書かないでおこう。スピードメーターの検査は合格。

次はヘッドライトの光軸検査。これは時間があったら予備検査場に行こうと思っていたのに、朝からのドタバタで(前記事参照)そんな時間はまったくなかった。

前輪を挟まれて動けなくなったWの前にアナライザーが出てくる。右に左に上に下に。動き回って出た答えが× おいおい 一難去ってまた一難かい

「あそこでどれだけ違ったか訊いて直したらまたきてください」

とラインのエンドにある小屋を指さす検査員さん。

ラインを出たところにWをとめ、小屋に向かう。

「すいません 光軸検査だめでした」

「ああ 40センチ違ったね」

「よっ 40センチですか?」Σ(・□・;)

つづく

検査ライン

メーター交換 デイトナVELONA80 -W650化計画-

メーター取付完了

エンジンを650にしたことによって、400の2次減速比のままだとローギアードで疲れるため、注文していたフロントスプロケットが届いた。

以前、駆動系3点交換の話をした時には、フロントスプロケットが固着していて外せなかったのだが、難なく外れ、交換終了。発進直後の忙しないギアチェンジから解放された。

しかし次なる問題が発生。スピードメーターに誤差が出るようになったのだ。当たり前と言えば当たり前。では400と650ではどの部品が違うのだろう?

ご存知の通りWはフロントスプロケット部にあるスピードセンサーでスピードを測定し、メーターでそれを表示している。調べてみると、そのどちらの部品とも、400も650も同じものだった。

なぜだ? どうやって400と650の2次減速比の違いを切り替えているのだろう?

メーターに切り替えスイッチか何かあるのではないかと思い、メーターを分解してみたが、そんなものはなかった。おそらくイグナイターから何らかの信号を受けて、スピードメーターの中で切り替えているのだろう。

とはいえ、推測だけで高価なイグナイターを買えるはずもなく、いつかは替えたいと思っていたので、これを機会にメーターを替えることにした。

選んだのはデイトナのVELONA80

選んだ理由は単眼にしたかったから。一つで、スピードとタコ両方を備えていて、電気式というのは選択肢があまりない。

取りつけは、純正メーターステーを切断して利用。

純正メーターステーを切断して利用。
加工した純正メーターステーを取りつけ

このメーターをWに搭載する際の配線の組み合わせは以下の通り。

用途車体側の線メーター側の線
ACC電源茶/白
アース黒/黄
スピードパルス
タコパルス黒/青
セットボタン
セットボタン
ハイビーム赤/黒
左ウインカー
右ウインカー
ニュートラル若葉
油圧警告青/赤
スピードセンサー電源

ご覧の端末ではわかりにくいとかあるかもしれませんが、メーター側のコードは、電源から2個目のセットボタンまでの6本が電源&パルス系のグループでひとつのチューブにまとめられている。そしてハイビームから油圧警告までの5本が、車両インジケーター系のグループとして、ひとつのチューブにまとめられている。

スピードセンサーへ行く線の桃色は、スピードセンサーの電源なのでプラスと直結してあげる必要がある。それ以外は、ただつなげるだけ。

念のため、テスターでチェック。

配線をテスターでチェック

さらに仮接続して動作を確認。

仮接続して動作を確認

 

ただつなげるだけと言っても、デフォルトのギボシで繋ぐのではなく、コネクターを用意。メーターから2本のケーブルが出ているので、コネクターも6Pをふたつ。

コネクターの購入はオートイーパーツという会社。コネクターボディはもちろん、ピンもバラ売りしてくれる。そんなネット通販会社は他にもあるが、オートイーパーツは安いのでおすすめ。

選んだコネクターは、090型RSと090型RFW。種類を変えることによって、誤接続を防ぐ。届いたコネクターたち。

届いたコネクターたち

ピンの圧着の際、事前に防水のためのシリコンブッシュを通しておくのが、普通のコネクターとの違い。

圧着前のセッティング

ピンの根元を圧着。

ピンの圧着 根元

防水ブッシュごと、コードをつかむ感じ。

ピンの圧着 根元完了

ピンの中間部の圧着を終えて完了。

ピンの圧着完了

電源&パルス線のラインは全部で6本。プラスマイナスとスピードとタコのパルス。残りの2本はメーターの外部操作スイッチ用の線。今回は外部スイッチを設けないので、コネクターにはブランクのチップを挿入。

接続完了したコネクターの裏側

画像の右上部分がブランクチップ。右下は、注文したブランクチップが足りなかったので、コードの太さの栓を入れている。

説明書の通りに、スピードメーターとタコメーターの設定を施して取り付け完了。早速試運転。

イグニッションスイッチをオンにすると1度タコメーターの針が右に全開に振れるイベントありで好感触。ステップインモーターのタコメーターの針のレスポンスはちょっと残念な感じ。

スピードメーターを表示するデジタル部の文字の大きさが小さく、おじいさん的には正直見えない。

メーターに表示させられるのはオドメーター、トリップメーター1と2、マックススピード、マックス回転数、電圧である。

オドメーターの数字は操作できないので、実走行距離に合わせるためスピードメーターの設定を変更。走ると物凄い勢いで距離が進んでいく。

63000キロまで、どれだけかかるか?(苦笑)