スロットルポジションセンサーを取りつけようとしている話の続き。
丸棒の加工
ミスミに注文していた12Φの2017丸棒が届いた。まずは一緒に頼んだM4.5のタップが本当に合っているかを確認しよう。CRキャブレターのスロットルシャフトに切られているネジ穴に、届いたタップをねじ込んでみる。
進まない・・・
あぁ 違うのかぁ だとしたらこれはミリ系じゃないなぁ
インチ系の規格を調べてみると、それらしいサイズを発見。しかしそのサイズには2種類のピッチが存在する。 どっちだ? わからんぞ
ノギスで10ピッチ分の長さを測り10で割ってみると、2種類のピッチの片方とほぼ符号。ミスミに注文だ。(前回の記事でこの写真をのせていたけど、これを使ってピッチを割り出した)
数日後
届いたタップを試してみるも、やはり入らない。 あぁぁ もう一方か おかしいなぁ 使えないタップばかり増えていく中、みたびタップを注文する。
数日後
届いたタップを試してみる。 あぁぁぁ 入んないじゃん! すっげぇ特別なネジを使っているのか? 普通の使ってくれよ! 途方に暮れながら、Webでネジの規格を検索する。しかし、それらしいものは見つからない。
ここで頭を切り替えて、スロットルリンクの固定ビスを新しく作ることにする。このビスは頭のでっぱりが無く、マイナスドライバー用の溝が切られている。今まで入手したタップの中で、UNC No8 の32山でいくことにした。既製のネジで、この状態に削り出せそうなビスを探して注文する。
ネジが届く前にスロットルシャフトの加工を始めよう。物としては大したことない。丸棒に穴を4つあけて、その内3つにタップを切り、さらにその内2つに皿穴加工するだけだ。穴位置はそれぞれの役割で決定する。
精度が必要なのは、左ボディのスロットルリンク用の穴だ。これはスロットルワイヤーレバーと対になって、スロットルシャフトのスラスト方向の移動を抑制している。この構造は、スロットルの重さに直結してこないか?
( ̄▽ ̄;) スラストベアリング入れた方がいいんじゃん?
JWCADで図面を書いた。これを元に加工を始めよう!
まずは丸棒を適当な長さに切断。続いて治具の作成。20mmの角パイプを2本、丸棒を挟むようにしてフラットバーで連結。金属のホットドッグみたいな状態。このホットドッグごと加工していけば、穴は一直線になるという手筈。
しかし1個目の穴から思いっきり芯ずれ^^; 丸棒は1m買ったので、あと2回はチャンスあり。気を取り直して2本目を切り出す。
直径12mmの丸棒に穴をあける
思ったより難しい。ドリルのキリが細くてしなるから、どうしても材から逃げてしまう。キリが逃げないように強制しながら穴あけ作業。すでに精度という言葉から遠く離れて・・・
なんとか穴あけとタップ立てを終了。終わってみれば、まあそこそこの出来。スロットルワイヤーレバーのピンを、万力を使って圧入する。(簡単に書いてるけど、ピンを圧入する穴のサイズは、徐々に広げて適正サイズを見出した)
新スロットルシャフトを仮組み
シャフトの加工が終わって数日後に、頼んでいたネジが届いたので加工。下が完成したネジの写真で、一番左のやつがオリジナルのネジ。それ以外が今回の製作品だが、長さが違ってできた。自分の適当さに嫌気を感じつつも大した問題では無し。
スロットルポジションセンサーとの接続部はまだ加工できていないが、半完成のスロットルシャフトを使って仮組みしてみた。まったく問題は無し。
スロットルポジションセンサーブラケットの製作
キャブレターボディ右側面に、スロットルポジションセンサーを取りつけるのに使えるのは、スロットルワイヤーブラケットを固定するビスが考えられる。というか、新造しないかぎりこれしかない。スロットルワイヤーブラケットは、キャブレターボディ後部にM6のボルト1本と、回り止めの突起によって固定されている。
このボルト1本でスロットルポジションセンサーのブラケットを固定するには、少々スロットルバルブシャフトからボルトまでが遠い感は否めないが、いたしかたない。
このボルトの座面と、スロットルバルブシャフトの右端(オイルシール)までの段差が6mmなので、6mm厚のアルミ板をベースとし、さらにもう一枚のアルミ板を重ねて、スロットルバルブシャフトまで延ばし、スロットルポジションセンサーを取りつけることにする。
やはりミスミで注文した6mm厚の2017を加工して作ったブラケットがこれ。仕上げはまだ。通しているスロットルバルブシャフトは、純正のものを仮にいれている。
これから、スロットルバルブシャフトと、スロットルポジションセンサーの連結部分の加工をする。
つづく