倒立フォーク
それはもう永遠の憧れである。
スタビライザーつきのスイングアームやエキセントリックカムのチェーンアジャスターも憧れだったけれど、それはもう手に入れた。あとは倒立フォークだ。
倒立フォーク選定のポイントはこれ
- アウターチューブが薄い黒のアルマイト
- インナーチューブに錆の無いもの
- オイル漏れが無いもの
倒立フォークのアウターチューブは金色 みたいなルールでもあるのかと思うほど、金色は定番な印象があるが、我がWのイメージカラーは黒と銀と差し色にガンメタだ。金色に出番は無い。(エキセントリックカムが金色だが) いちばんの好みは、薄い黒のアルマイトカラー。
インナーチューブに錆も無く、オイル漏れも無い薄い黒のアルマイトの倒立フォークがヤフオクに出品されれば、即入札なのだが、そう望み通りのものは出てこない。アウターとインナーを別で手に入れて組むとか、オイル漏れのあるものを手に入れてから直すとかも考えたが、その部分にあまり手をかけたくはないところだ。
現在出品されているもので希望に近いものがふたつある。
- 4万円台のZ1000
- 9万円台のZ900RS
どちらもアウターチューブは黒。黒かぁ 悪くないけど踏み出せない。
倒立フォークに合わせてステムとトップブリッジを手に入れなければならないが、Z900RSのものは出品されていなかった。対してZ1000は出品されていた。しかもバーハンドル用のポストもついてるじゃん。これはいい。フォークの値段も手ごろだし、Z1000にするか?
ところでフロント周りを流用するのに大きな課題が、ステアリングステムを取りつけられるのかというところだ。たいていはそのままつくはずもないので、ステムシャフトを打ち換えることになる。これはいったいどんな作業になるのか? 自分でできるのか? 頼んだらいくらかかるのか? 調べてみた。
わかったのは、ステムシャフトを抜くのにも入れるのにも、油圧のプレスが必要だということ。入れるシャフト径が穴に対して細ければカラーが必要で、太ければシャフトを旋盤で削るかシャフトを新造しなければならないということだ。油圧プレスは会社の道具を工夫すればなんとかなりそうな気がするが、旋盤はどうにもならない。
作業を依頼すると、カラーの製作が3000円ぐらい、シャフトの圧入に8000円ぐらいか(しかもこれは安い方)。13万円ぐらいからステアリングステムをまるごと作ってくれるところもあった。まあ、そんな予算は無いが。
旋盤が欲しい。さらにフライス盤もあれば最強だ。ヤフオクを巡回する。金があれば・・・
そんな時ヤフオクで、GSXR1100の倒立フォークをゼファーにポン付けできるものがセットで出品されていた。カワサキのネイキッドはおおむね同じステムシャフトらしいので、Wにもつけられるだろう。そのあたりの工作の不安が無くなるのはよろこばしい。ただ、ブレーキキャリパーがアキシャルマウントだ。一瞬心が負けそうになったが、やはりラジアルマウントはゆずれない。
捜索範囲を広げると、ZX-6Rの倒立フォークが見つかった。6万円台だが、ステムとトップブリッジ、さらにアクスルシャフトもセットになっている。色はシルバー。 うん シルバーも悪くないねぇ
このZX-6Rは、メインスイッチの位置が中央にきている。今までの知識だとZX-6Rは左にオフセットしていたはず。調べてみると、2007年モデルはセンターだったようだ。Wのスイッチもセンターなので都合がいい。
ただZX-6Rのトップブリッジはデザインが凝っていて、上面が平らではない。大きな三角刀で彫ったような溝があり、とてもかっこいいのだが、ハンドルポストは簡単にはつきそうもない。この形状に合うように、ハンドルポストの下面を削るとか? 金属パテでスペーサー的なものを作れば簡単かもしれないけど、強度はどんなものなのだろうか?
Black or Silver
もはや黒か銀の2択になった。どちらもコンディションは悪くなさそうだ。これはWを見ながら検討しよう。
庭に行ってシェルターを開けWを出し、横からぼんやり眺める。
うーん これは・・・
シルバーだな
ZX-6Rの倒立フォークに決定した。入札 そして 落札
緊張のご対面
かっこいい!
ついでというのも変だが、ブレーキキャリパーも落札した。まったく意識していなかったが、同じ出品者だった。ものはブレンボ( *´꒳`*) 黒地に白文字かと思っていたが、届いたら文字は銀だった。これまたかっこいいのぉ こいつの画像はまた今度。
しかし、ステム周りを観察していたら、たいへんなことがわかった。ステムシャフトの長さが、Wと比べてずいぶん短いのだ。仮にWのステムシャフトに打ち換えるとトップブリッジとアンダーブラケットの距離が遠くなる。すべての倒立フォークがそうかはわからないが、このZX-6Rのアウターチューブは、アンダーブラケットで固定される部分が太くなっていて、その位置の許容範囲は狭いのだ。
トップブリッジは平らではなく、ステムナットに向けて低くなっている。印象としてはこの分ステムシャフトが短いのだろう。このトップブリッジを使うためにフォーク延長するか、トップブリッジを新造するか? はたまた、ステアリングステム一式を他のバイクのものに変えるか?
トップブリッジの新造は、5万円ぐらいでやってくれるところがあった。これは想定外の費用になるから避けたいところ。となると、流用でこのZX-6Rのフォークに合うステアリングステムを探すしかない。
アウターチューブの外径は、アンダーブラケット部がΦ52。トップブリッジ部がΦ50だ。これは、最終候補まで残ったZ1000といっしょだ。Z1000はバーハンドル。むしろ都合がいい。そしてZ1000のトップブリッジが安く出品されている。ステムは? Z1000でこのトップブリッジにあう年代のものは出品されていなかった。困った。いつ出品されるかわからないものは待ってはいられない。
Ninja1000で検索してみた。あった。トップブリッジもこみだけど。ただこのトップブリッジはセパハンようだ。ダメか・・・ もしかして? と思って、パーツリストを調べてみたら、Z1000のバーハンも、Ninja1000のセパハンも、ステムは同一部品だった。よし! これでトップブリッジは手に入れよう。ものが届いたら、ZX-6Rのステムと合うか確認して、ダメならNinja1000のステムを手に入れよう。